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第8話

翔琉の運転する車に揺られながら街の中心部にたどり着く 春だからか周りは皆急ぎ足で過ぎ去っていく 百貨店に足を踏み入れる 一階アクセサリー売り場 キラキラと輝く様々なアクセサリー達 その一角に特別な売り場を設けている高級ブランド店 迷いなく翔琉はそこへ入る 直ぐ様綺麗な店員に声をかけられる アクセサリーなんてあまり興味がない僕を他所に翔琉が次々と商品を出してもらい見比べていく 僕はただおとなしくそこにいた 「ことり。おいで」 翔琉に声をかけられ側による シンプルで華奢な物がいくつも並んでいるが正直僕には違いなんてわからない 「手出して」 素直に応じて手を差し出すと翔琉が一本のリングを僕にはめる 「うん。これが似合う。サイズも大丈夫そう。これにします」 店員さんはニコニコしながら書類を取り出す 奥の部屋に通され翔琉がさらさらとサインをしている。 気付けば翔琉の指にも僕と同じリングが収まっていた 「お揃い?」 店員さんが一旦席を外しているときに聞く 「嫌だった?やっぱ早すぎ?ペアリング…」 「嫌じゃないよ。…すごく…すごく嬉しい」 「良かった。俺の独り善がりじゃなくて」 そう言ってふわりと笑う翔琉の笑顔に見惚れた

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