紅さんの唇が僕の背中を吸いながら移動を繰り返すたび、張り詰めた僕はさらに大きく反り上がる。 「もう……おねがい。ちょうだい。くれないさんっ！！」 　もう一度お願いしたら、僕の胸にあった手は消えて、代わりにお尻へと移動した。 　僕の全部が見られるような体勢で持ち上げられて、やわやわとお尻を揉まれてしまう。 「や、だっ！　それっ！　あっ！！」 　ビュクッ、ビュクッ。 　お尻を揉まれて、勢いよく先走りを吹き出してしまう。 「美しい。この蜜がわたしを誘うんだ……」 　紅さんは先端から流れ出る先走りを指で絡め取る。 　……クプ。 　骨張った長い紅さんの指が僕の後孔へ侵入していく。 「ああっ……」 　僕がよく知っている紅さんの指が中に挿し入ってくる。 　後孔の中で指が動くたび、まるで女の人が中を濡らすように淫らな水音が弾かれる。それが僕を余計に攻めたてる。 　突き出すようにして紅さんに見せる腰が反応して大きく揺れる。 「ん……っふ……。もっと……中にっ！！」 　疼くのはそんな浅いところじゃない。 　もっと深い、自分の指では届かない場所なんだ。 　挿し込まれた指が、もっと奥の方へ入ってくれるよう僕は腰を動かして誘う。 「もっと、おくに……」 「比良は欲張りさんだね」 　くすって笑う息が孔にかかった。 「ひう……」 　それだけで身体から力が抜けていく……。 「そう、そのまま力を抜いていてね」 　新たな音と一緒にまた指が増えたのがわかる。 「あっ、あっ、あっ……」 　後孔の中を二本の指がバラバラに動いていやらしい水音が放たれる。 　そして……。