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第4話*
ーーとっても心地よくて、あったかくて、幸せな夢を見ていた気がした
ずっとその夢の中にいたいようなそんな感じの夢
それはどんなものかと言われても言葉にはできないのだけれど...
しいていえば、そう...それは痛いことがない世界
優しくてあったかくて、気持ちよくて、いい匂いがして、舐めると甘くて、触れると柔らかくて、抱きしめるとふわふわして......思わず笑ってしまうようなそんな世界
顔に何かが触れてくすぐったくて、ふと目を覚ますといつもと違う景色にユウは一瞬、目をまるくした
なぜならふかふかのベッドの上で、彼の腕に抱かれながら目を覚ましたからだ
自分はいつも一人ぼっちだ
朝も夜も、あの無機質な部屋で一人きり
毛布一つ、明かり一つない部屋で、冷たい床の上に膝を抱えるようにしてじっと朝が来るのを待っている
窓から朝日が差し込み部屋が明るくなればあの小さな窓から外を眺めることができる
あの四角い空の碧さを、白く浮かぶ雲の数を数えることができる
だから夜は、どんなに寂しくも、冷たくても、痛みで眠れなくても我慢することができる
ここに連れて来られた当初は、彼が部屋を出ていってしまうのが、寂しくて寂しくて、自分も彼のいるところにつれて行ってほしくて、何度も縋り、泣きわめいて、固く閉ざされた扉を延々叩き続けていた
しかし、願いが叶うことはなく、その代わり暴虐で支配される日々が続いた
暴力は簡単にユウの抵抗する力を停止させた
ひどい暴力であればあるほどそのあとの代償は甘く優しく、ユウの心を縛り付ける
だからひどく機嫌がいいときの彼が自分をベットに招き入れると決まってこんな夢を見る
目を覚ましたユウはごそごそと彼の腕の中で身を捩った
今だ寝息を立てる彼の顔をじぃっと見つめる
微かにうごく睫毛や上下にうごく喉仏を目で追いながらスンスンと鼻を動かし彼の匂いを嗅いでみると、甘くてとってもいい匂いがした
今度は胸に顔をうずめてみると心臓の音がトク...トク...と聞こえてくる
ユウはその音がもっと聞きたくて耳を胸に押し付けながら鼓動を数えていた
そのうちユウはぶるっとして起き上がった
ベットから降りようとすると、手を引かれる感覚に振りかえった
引かれる手をシーツから出してみると手首に手錠がかかっていた
えっと...なんだっけ
そうだ...
昨日の夜、彼は手錠をお互いの腕にかけてこれでずっと一緒だね、と笑ったんだっけ
むろん自分はそれがなんなのかわからなかったけれど今、自分が自由に動けないことだけはわかる
外そうと思って引っ張ってみてもびくともしない
その手錠の鎖をたどると昨日の通り、彼の腕に続いていた
「...ん...」
ユウが手錠をひっぱって外そうと試行錯誤していると寝ている彼が目を覚ます
「ん....なに?」
眠い目をこすりながら寝ぼけたようにいう彼の手首をユウはしきりに引っ張っている
「ユウ...?分んないよ...」
寝起きに少し苛立ちながら彼は眉を寄せる
「ぁっ....ぁっ....」
ユウは自分の下半身を抑えながら必死に何かを訴えた
焦るような怯えるような...よく見ると目には涙を浮かべていた
彼はユウの仕草にその意味をすぐに察知することができた
「あー...おしっこ?トイレ行きたいの?」
むくりと起き上がりユウを見据える
起き上がる彼にユウはまるではやくはやくと言わんばかりにベットから降りようとした
「もうちょっとがまんしてよ...まだ眠い」
彼はそういってまたベットに潜り込んでしまう
ユウはどうにか起きてもらおうと彼をゆすり、言葉にならない声をかける
「あっ!あっ...!」
先ほどよりも大きく訴える声に彼は仕方なく起き上がりユウを抱えてベットから降りた
彼の肩につかまりながら、ユウはホッとしていた
あのままだとベットに粗相をしてしまうところだった
そんなことをしてしまっては彼の怒りに触れてしまう
せっかく優しくしてもらったのに...
せっかく一緒に寝てもらったのに...
トイレの個室に入るなり彼は洋式の便座にユウを座らせた
「ほら...いいよ?」
”さっさとしろよ”と彼はひややかな目を向ける
それなのに、いざしようとするとなかなか出ない
手錠はまだ二人をつなげたままで彼がすぐ近くで見ているせいなのか、緊張して一向にその兆しを見せなかった
「まだ...?」
けだるそうに扉にもたれてユウを見下ろす
ユウは本能的に持ち合わせた羞恥心から彼に見られまいと、服の裾を引っ張り下半身を隠そうとした
「ユウってバカなのにそーゆーことするんだね!」
そう言って彼は吹き出して笑う
ケタケタと笑う彼の理由はわからない
だけどそれは新しい痛みを偶然見つけたときに笑う声と似ていて、
言いしれぬ恐怖に胸の奥の火種がチリッと燃えるような気がした
「ユウ...手伝ってあげようか?」
彼はしゃがみこんでユウの性器に指先を添えた
そのまま軽く弄ぶように握ったり、擦ったりと面白半分に扱いてみると
さっきまでだらしなく足の間で揺れていたユウの小さな性器が少しづつ存在をあらわにしだした
太ももを掴んで大きく足を開かせ、今度は観察するようにユウの性器に触れた
そしてまだ完全に大人になりきっていない性器の皮膜を爪で引っ掻いた
「.....!」
ビクンと腰を跳ねさせたユウは驚いたように彼を見上げた
「かわいいね?その反応...」
彼のしゃがみ込んで見上げる目の色がだんだんと濃くなっていく
「ちょっと痛いかなぁ...」
そう言いながら性器を強く握り、力を込める
「い...ぎッ....ぁぁ...!」
急な刺激がユウの性器に走り思わず舌を噛みそうになった
ギリギリと力を入れて徐々に下に皮膜を引き下げていく
痛くて痛くてユウは便器に座る格好のままバタバタと暴れた
「大丈夫だよ...すぐ終わるから」
そう声をかけるとユウは言葉もわからなければ、痛みで声を聞く余裕もなかった
彼の肩を押さえて自分から引き離そうとしても狭いトイレの中で、便座に座らされた状態ではろくな抵抗もできない
ぶわっと全身から油汗が噴き出して体を湿らせていく
「ぎ...ゃ...ぁぁぁ」
体をぴんと伸ばして悲痛の声をあげるユウの頬を彼は一度ピシャリと張った
「...!」
「うるさいから...次声出したらまた叩くからね?」
そういってまた苦痛を強いていく
「い...ぁあ..」
ピシャリ!
「ぁぁ...」
バシン!!
今度は平手よりも強い力で殴られた
「いい加減覚えろよ!バァカッ!!」
うっとおしいように睨んでから彼は皮膜を剥いでいく
ユウは、やっと理解した
声を出してはいけないこと...
だけど痛みで思わず出てしまうこの声をどうやって耐えればいいのかわからず朦朧としながら自分の唇を強く噛んだ
ギリギリと噛みこんで痛みを唇に集中させた
するとズルッとした感覚とともに真っ赤になった亀頭が姿を現した
「よく我慢できたね?えらいえらい」
そう言って彼は赤く敏感になった亀頭を指で撫でていく
今まで包まれていたものが急に外に無理やり放り出されてひりひりと痛みの感覚で腰が引ける
分かっているのに彼はそれを執拗に撫でていく
「はぁぁぁ...」
今度は苦痛とも悲痛とも違う声が鼻から抜けた
あれほどしたかったはずの尿意はどこかに飛んでしまった
「えらかったユウにはこれあげる」
そういって彼は立ち上がり寝間着のズボンに手をかけ、半分まで下げると自分の性器を掴みだした
もう彼の性器はユウの苦痛の顔と、悲痛な叫びに昴奮してこれ以上ないくらいにそそり立っていた
ぐったりと便座の背もたれに寄りかかる少年の首輪を掴んで上半身を引き寄せる
彼にはユウを休ませる気など毛頭ない
虚ろな目をしたユウの頬に自分の性器を押し当てて聞いた
「これが来たらどうするんだっけ...?」
肩で息をするユウは力が入らず思うように動けない
「教えたよね....?どうするんだっけ?」
彼はもう一度、今度は低い声で質問する
するとユウは重い体を気力だけで建て直してゆっくりと口を広げた
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