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ヴィ....ヴィヴィヴィ...
「はっ...かはっ...」
部屋中に響くくぐもった機械音
身体の中を駆け巡る振動
初めて受けるその感覚にユウは戸惑うように身体を震わせていた
「へぇ、そんな反応するならもっと早く使ってみるべきだったな」
ミツルは笑いながらその様子を眺めて煙草を吸っている
手には小型のリモコンが握られてそれは離れたところでも操作ができるようになっている
それはユウの小さな蕾を押し広げて打ち込まれたシリコン素材の杭へと通じていて、彼のさじ加減一つで振動の強さも動きも変えていった
「ぁあ...ぅぅ..」
アヒル座りになったユウの間からは刺激に反応したモノがすでに上を向いていた
先端からは透明な蜜が溢れて竿まで伝っている
ミツルはベットに腰かけながら目の前で無機質なバイブに身悶えるユウを見下ろして笑う
「すっごいね?そんなにいいの?顔とろっとろじゃん」
足の先で滴る先走りを掬うとユウは一層ビクンと腰を浮かせた
身体...ビリビリするの
なんで?これ...なぁに?怖いよぉ...
ユウは潤んだ瞳で吐息も熱くミツルを見上げて不規則な動きに耐え続けていた
今までミツルはそういった性玩具的なものを使用したことがなかった
それはただ彼の独占欲から来るもので、物でさえも自分以外がユウに触れるのが嫌だった
ユウは彼以外受け入れてはいけない、彼以外のもので感じるなんてもってのほか
だからそういった類のものは使ったことも、使おうと思ったこともなかった
自分だけで十分だと思っていた
けれど気まぐれで与えてみたものはミツルの予想をはるかに超えた姿を見せた
「ぅ...んぁぁ...」
振動に合わせて声を上げ潤んだ瞳で焦点も定まらないユウにミツルはひどく苛立ちを覚えていた
俺じゃなくてもいいのかよーー
自分で仕掛けておきながら自分以外に悶える姿に嫌悪すら感じてしまい、胸がまた一層黒くなっていく
「自分だけ?俺のもしてよ」
履いていたスエットに手をかけてみると、いつもならすぐに反応してくるはずのユウが来ない
ぼんやりした目で狼狽える姿がまたミツルをイライラさせていく
彼はユウの髪を掴んで自分の股座に押し付ける
「あのさ、また一から教えなきゃダメなの?」
「ぁ...ぁう」
腫れ上がった顔を歪めてユウは震えながら彼のスウェットを引き下げる
ユウとは違い嫌悪を抱いたミツルのモノは柔らかく興奮などはまだ遠い向こうだった
まだ柔らかい彼のモノを口に含んで力なく吸い上げる
弱弱しく指で擦って立ち上がるのを促してみても一向にその兆しを見せなかった
彼は徐に持っていたリモコンのスライドを強に向って親指で引き上げる
すると強くなった振動はユウの全身を駈けて、咥えた彼のモノまで震えさせた
「ひぁっ...あっぁぁっ!!」
ユウは思わず彼のモノを吐き出すように声を上げ、そしてパタタッ...と自身の先端から白く濁った熱を溢れさせた
それはユウの先端をいじるように向けられた彼の足の甲にまで零れて足先を濡らす
「あーぁ、なんもしてないのにイっちゃった」
倒れこむようにミツルの内腿に顔を寄せるユウはイった後も衰えることのない振動に身体をぴくぴくと反応させている
「汚ねえな」
ミツルは軽く舌打ちするとぐったりしたユウの髪を掴んで自分の方を見上げさせた
白目がちだった目がゆっくりと彼に焦点を戻していく
「汚いから舐めて?」
ミツルはそういって虚ろなユウに向って汚れた足を差し出した
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