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「んっゔっ...ゔう」
頑張る...頑張るの
これが終わったらシャボン玉見せてもらうの...
それだけがユウの支えになっていた
けれど、どれだけ唇を噛んで気を紛らわせても侵入してくる異物感は確実に痛みを連れてくる
「いっ...ぃぃ...んっ...」
押し込まれると痛くて引き抜かれると熱くて...奥に差し込まれるほど狼狽えて顔を歪める
前立腺を通り過ぎるとブワッ熱が急に湧き上がって下半身を痺れさせた
「全部入ったよ」
おわり...?おわったの...?
強張っていた顔を緩めて下を覗くと硬くなった自分の先端から細い管が垂れさがっていた
ミツルに指でピンと弾かれるとぞわぞわと内腿が震えていく
「あ...うぅ...」
熱い...熱いよぉ...
ユウはバスタブの縁に手をつくとまるで彼に強請るように腰を揺らした
ミツルは腫れたように勃ちあがるユウのモノをギリギリと掴んで爪を立てる
「ぎぃっ...!」
「お前ってほんとバカだよな、ちょっと優しくするとしっぽ振ってさ」
「...?」
「許されると思うなって言ったろ?」
彼はうんざりした顔でユウを立ち上がらせると、壁に向かせて足を開かせた
「ぁ...」
後ろから熱くなったモノをユウの閉じられた蕾に押し当てながら耳元に唇を寄せる
「絶対に許してなんかやらない」
「...ぁう...」
「俺の言葉は絶対だって何度も言わすなよ、バカ犬」
そして彼は強く腰を掴むとそのまま一気に最奥まで貫いた
「がっ...かはっ...」
目の奥に閃光が走る
先端から管を垂らしたユウのモノが動きに合わせてぶるんぶるんと跳ねていく
...なんで?
もう終わりだと...許してもらえるものだと思っていた
だから痛みにも耐えて頑張ることができたのに...
ミツルは壁にへばりついたユウの腰をなおも掴んで突き上げた
引いては押し込むのを繰り返し、探るようにグリグリと中を抉って引っ掛かりを探す
そしていつもより膨らんだ前立腺を探し出した彼はそこばかりを執拗に擦りあげた
「はぁっ...あっあっ...らっぁぁ」
「あー、すっげ...めちゃくちゃ締まる」
前後から前立腺を挟み撃ちにされたユウは悶え狂って声をあげた
突かれるたびに押し出される鳴声が反響して自分の耳に戻ってくる
お腹熱い...苦しい...苦しいよ...
彼を千切れるほど締め上げて、身体は痙攣するのに管がきつくて吐き出せなくて
何度も中でイかされながら行き場のない熱が溜まっていく
ーー濡れた肌のせいでいつもより響くぶつかり合う音に興奮する
壁に縋るようにして嬌声を上げるユウにミツルはいつもより激しく腰をふった
いつもならとっくに落ちているはずなのにここまで受け入れ続ける事に感心してしていた
それはユウがミツルの嘘を信じていたから
最初からシャボン玉を見せる気も、許す気もなかったのに...
必死になって自分の言う通りにするのを見ながらとことんバカな奴だと蔑んで、けれどまだ必要とされているのだと安心する
必死になって俺の言う通りにして、なんでそんなに頑張るの?
もう壊れてもいいんだよ?そしたら何にも感じなくなれるのに...
はやく壊れてくれないかな
ユウが壊れたら今度こそ二人っきりでいられるのに
「あぅ...う...」
壁にもたれながら彼を全身で受け止めて壊れそうな自分を必死に保っていた
イキたいのに許されなくて、さらに1番弱い所を責められる
苦しくて苦しくて...だけど、壊れたくはなかった
だってきっと消えてしまう
今までの事が全部無くなってしまう
楽しかったことも嬉しかったことも、教えてもらったことも
壊れたらきっと彼を好きだと思う気持ちも消えてしまう
壊さないで...お願いだから壊さないで
彼は自分が破裂しそうになるのを見計らうとユウの管を一気に引き抜いた
「んぁっ...あぁぁあ」
ぎゅうと一段と締め付ける肉壁に促されるように彼は奥にびゅくびゅくと熱を吐き出していく
ユウの先端からは引き抜いた管を追いかけるようにゴポッと液が溢れていた
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