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涼介の部屋を訪れたマナトはそのリビングの大きさにただ、ただ唖然とするばかりだった そこに広がる一面ガラス張りの窓から都会の夜景を一望できる マナトの記憶をどれだけさかのぼってみてもこれほどまでの場所に足を踏み入れるのは初めてだ 置いてある家具だってシンプルだけど高級そうだし、やけにムードがある間接照明だったり... マナトはチラリと涼介を盗み見ると頭の中で勝手な想像を膨らませていく 声も態度もでかいあの男はああやって、常に自信満々できっとたくさんの女を落としてきたんだろう 生まれたときから恵まれて、みじめな思いなどをしたこともない いつも日向を歩いて太陽のように輝いている その後ろに影があることも知らずに... ”こんなことでもなければ一生自分には縁がない男” リビングのど真ん中にあるソファに腰を深く沈めると その座り心地も嫌味なほど良くて... マナトの心に表しようのない気持ちが浮かんでくる 世の中には自分みたいに今日寝る場所さえない奴がいるというのに神様ってのは不公平だ なんて...神様なんて無意味なものに願ったこともないけれど

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