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幸せな日々

ーーそれからの三人はとても穏やかな日々を過ごしていた せめて自由に動き回れるくらいユウの身体が良くなってから方がいいだろうと別れの日は椎名に任せることにした ミツルはユウとの残り僅かな時間を慈しむように大事に時を過ごした せめてこの時間だけは泣かせることがないように 毎日笑っていられるように ーーそして最後に見る自分がユウにとって”優しかった人”であるように 何も知らないユウだけは2人の間でたえず楽しそうにはしゃいでいた 椎名がずっとそばにいてくれることもあって、彼は理由もつけられないような胸の靄を感じることもなく、ユウに手を挙げることもなかった そのおかげでユウがミツルに対して感じてしまっていた恐怖も少し和らいで見えて、不安定だった気持ちも落ち着いているようだった もしかしたらこのまま離れなくても大丈夫なんじゃないかと勘違いしてしまいそうなほどミツルはユウに対して優しく接することができた こんなことならもっと早くこうしてあげればよかった... だけど、このままいたら同じ事を繰り返すのは分かっている 今更そんな事思っても仕方ないのだけれど、自分に笑顔を向けて楽しそうにする姿を見るとどうしても胸が痛い この時間が楽しければ楽しいほど、傷つけてしまう気がして怖かった

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