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第1話 再会
キラキラ輝く花街、外は男と女でざわざわと賑やかだった。
「本当か綾崎、柊弥に似た青年がこの花街で働いてるとい情報は!」
「まぁまぁ落ち着けよ雨宮、だからこうしてその働いているかも知れないという店を2人で探しているんだろう?」
「落ち着いていられるわけ無いだろう!ここは花街なんだぞ!」
シンプルな正装着を着た20代前半の2人組、二人はその青年が働いているという店まで足を運ばせていた。
「あったあったぞ。ってここかよ。」
綾崎は看板へと目を運ぶ、そこに扇桜と書かれていた。
「俺の行き着けの店じゃないか。」
「そうなのか綾崎は?」
二人はその店に入っていった。
入った店先の玄関には灰色とも言えない白とも言えない絶妙なバランスを取った髪色をした青年が頭下げお辞儀をしていた。
「いらっしゃいませ、ようこそ扇桜へ。って綾崎さんかよ頭下げて損したわ。」と笑いながら言った。
「失礼だな椿姫。」
と綾崎も冗談混じりに笑った。
「紹介するよ。彼は椿姫2年前まではここの看板だったんだよまぁ今は案内人みたいなことをしてるんだ。」
奏に綾崎はそう説明した。奏頭を下げる
「よろしく。」
「椿姫紹介するよ。こいつは俺と同じ公爵の爵位を持つ雨宮奏だ。」
「雨宮って言ったら豪遊で有名な雨宮かい?」
「まぁそう言われている。」
椿姫と奏は握手をした、奏は椿姫に写真を見せて質問する。
「この店でこの青年が働いているという聞いたんだから本当か?」
「あぁ~この写真は菖蒲じゃないか、確かに菖蒲はここで働いているよNo.1としてね。」
と首をかしげて笑いながら言った。
「この青年に会いたいのだが。」
「分かった指名ね呼んでやるよだから綾崎いつもの部屋でこの人と待っといてよ、菖蒲呼んで来るから。」
「分かった、いつもの部屋で待ってるよ。」
そうして3人は別れて、数刻経ったその時だった。
「ご指名ありがとうございます、菖蒲です。」
お辞儀をして顔を上げた。菖蒲数秒止まっていたがすぐに理解をし再開する。
「雨宮が会いたかったのって菖蒲だったんだ、それじゃ邪魔者は退散するよ。」
そう言って綾崎は部屋から出ていったのだった。
先に口を開いたのは菖蒲だった。
「まさかこんなとこで奏さんと再会するなんてね、と言うか奏さんもこんなとこ来るんだ意外。」
「嫌初めてだよ、1週間前君がこの花街で働いているという情報を得たものだから……」
「あっそうそうなんだ、ここがなんの店か分かって来たの?」
「えっとここは食事処じゃないのか?」
「ここはいわゆる風俗店で僕はここの娼婦なんだよ。」
と笑いながら柊弥は言った。
「それって……」
「そうつまり僕は男の人に足開いてやることやって金を稼いでるってこと」
「あんたはここには相応しくないさっさと帰りな。」
柊弥はそう言いながら部屋から奏を追い出す
「待って俺は柊弥をずっとあの日から探してた君に再会できて嬉しかったなのに君はなぜ!」
「へぇ~奇遇だね俺もだよ、あの日から俺はあんたを恨んでる今も昔もずっとな。」
そう言い残し柊弥は襖を閉めた。
奏は諦め店を出た、柊弥は……
「う……う……どうしてこんなところで会わないと思ってたのに。」
そう言い泣いたのだった。
終わり
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