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駅前の居酒屋で集合して____ 「誉じゃん! おまえいつも誘っても来ねぇのにどったの?」 「小林、おまえ酔ってんだろう。ってたまには俺って飲みたい日もあるの」 「じじくせぇな。ほ~ら、飲めよ誉」 「るせーわ、この酔っ払い!」 まだ飲み足りない友人達は最近オープンした駅前のBARへ行ってみたいと誰が言い出したて…… 「あの店一回行ってみたかったんだよね~~」 「お洒落な感じで良さそうじゃん。ってあれ? あそこにいるのって由紀路じゃね?」 「あ……」 黒縁メガネに髪を後ろで束ねた格好は、オタク全開の由紀路スタイルだ。 顔から下の服がバーテンだとオタク感ゼロつーかイケメン全開じゃねぇか! 客を店内に案内してる姿は、大学で見る外面いい由紀路だった。いや、ちょっと大人っぽく見えるのはバーテンの格好だからか。 なんも聞いてない…… 「ゆーきーじ!」 「小林? あ、誉……」 「へぇー おまえ普通に接客出来るだな」 何驚いた顔してさ! 小林達が店の中へ入っていく。それについていこうとした俺の腕を由紀路が掴んだ。 「おまえは帰れ。飲み過ぎた」 「はぁ?! なんでおまえに指図されなきゃなんねぇの?」 「あれ? 誉じゃん!」 「陽茉里さん?」 「何よ! 由紀路、誉来るなら言いなよね」 「……へ?」 「ここ私達の店なの。由紀路から聞いてなかった?」 俺が由紀路を睨むとバツの悪そうな顔をしていた。 「立ち話もなんだし入って! 入って!」 由紀路の姉の陽茉里さんは相変わらず美人で、愛想が良くて料理上手で……俺の憧れの人。 カウンターで先に入った友人達が俺にこっちだと手を振った。俺は陽茉里さんに案内され席に座った。 「誉、何飲む?」 「……モヒート」 「そら、モヒートお願い」 そらと呼ばれた強面の店員は、顔に似合わない満面の笑みをこちらに向けてきた。俺はその笑顔にぎこちなく会釈を返した。 「いつもごめんね。由紀路が店番やらせてるんでしょう?」 「いや、全然暇だしいいんです」 「私が始めたのにあの子の方が詳しくなっちゃって、でも知ってる? サボテンだけは好きじゃないみたいなの。昔、私があげたのってサボテンだったんだけど。凄い育っちゃて、確か誉にあげるって言って」

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