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「なんなんだよさきっきから! 訳分からん事言いやがって! 俺を揶揄って面白いかよ!」 「……おまえは本当鈍いな。それともわざとやってんの? 俺がどういう意味で好きか分かってないだろう」 「由紀路…んっんん!!」 この前のように掠め取るようなキスではなく、由紀路の舌が俺の舌を絡め取り吸い上げる。口いっぱい由紀路の舌が這い回り、やらしい音が響いて熱くて……息が出来ない。 音を立て唇を吸い由紀路の唇が離れた。酸欠でぼーっとした俺を由紀路がケラケラ笑った。 「……鼻で息しろよ。俺とキスすんのそんなに良かった?」 「ざ…けんな!離せ…よ!」 「何言ってる…これからが本番…だって」 口では虚勢を張ってるが、実際はさっきのキスで全身の力が入らない。長年の付き合いで知らない事ないと思っていたけど……こんな顔をする由紀路は知らない。 由紀路の顔が近付いてくる。俺はまたキスをされるのかと咄嗟に顔を逸らした。俺の耳許で由紀路が囁く。 「誉…全部見せて」 由紀路の手が俺のシャツを掴み上へ引っ張った。露になった胸の辺りを由紀路がそっと触れる。 「うわ! 何すんだ!」 「……白いな。グリ二ーよりブリトニーか、いや…比べ物にならない。ここもピンクでセダムの先っちょみたいだ」 「止めろって…擽ったい」 「知ってる? ここ男でも感じんの」 「はぁ?! つーか訳分からん事言ってねぇで離せよ! 」 由紀路が胸の突起を指先で触れた。反応した俺を由紀路が笑いながら顔を近付け、そこを舌先で掠めるように何度も舐めた。

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