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康介の決心
竜と屋上でお昼を食べてた時から今日こそは修斗さんと顔を合わせてちゃんと話しをしよう……とそう思っていた。
喧嘩した日からもう随分経ってしまったんじゃないかな。竜にもあまり時間を空けない方がいいって言われてた。俺がさっさと謝ればこんなことにはならなかったんだよね。
教室に入ると、凄い興奮状態の竜が俺を呼んでる。あんなに大きな声を上げる竜は珍しい。でも竜の話を聞いてみて納得した。待ち焦がれていた周さんから連絡があったらしい。散々放っておかれてたっていうのに、あんなひと言連絡があっただけであの喜びようったら、笑っちまう。
今度の土曜日に周さんと会うんだと…。それを聞いてピンときた。その日は確か竜の誕生日だ。竜を放ったらかしていた周さんのやりたい事が少しわかった気がした。
なるほどな……
でも、それにしたってちょっとやりすぎなんじゃないのか?
周さんて、面倒くせえな。
竜、周さんに会ったら めっちゃ甘えるといいよ。
よかったな。
竜の事もひとまず安心。
俺も前に進まなきゃな。
なんて言っていいかわからないけど、とりあえず暴言吐いた事はちゃんと謝らないと……
修斗さんと気不味いままじゃ俺は嫌だ。
俺は放課後、修斗さんに会いに二年のフロアに向かった。
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