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観覧車内 陽介と圭

「………… 」 沈黙── 「陽介?」 「……ん、圭ちゃん。隣いってもいい?」 「うん」 「楽しかったね…… 俺ら遊園地初めてだったね」 心なしか少し寂しそうな陽介と、口数の少ない圭…… 「そうだな、俺も思ってた 」 「………… 」 外の景色から陽介に視線を戻した圭は、隣に座った陽介の手をそっと握る。 「これからは俺、バイト減らしてさ…… なるべくたくさん圭ちゃんと一緒にいるよ」 「うん……」 日も暮れて街明かりが幻想的にも見えるこの絶景より、二人だけの空間を満喫するようにお互い寄り添いながら静かに会話を続けた。 「……思い出、いっぱい作ろうな……これからもずっと」 「……… 」 陽介は圭の肩をグッと抱き寄せる。 「陽介……」 何かを言いたそうな圭を優しく見つめながら、陽介は小さく頷く。 「うん、大丈夫……わかってる」 そう言って圭の頭を胸に抱きしめた。

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