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愛情と紅茶 1
「嘘……」
「失礼な。ここで嘘はつかない」
嘘みたいだ。今まであんなに拒否されていたのに。
「だって信じられないんだもん。あんなに拒否されていたのに」
「それは、立場や年の差を考えて……それに、君はストレートなんだろ?」
「ストレートだったけど……教授は、別」
教授から目線を逸らした。
今更ながらに恥ずかしくなってきた……。
彼はふっと薄く笑い、もう一度キスをしてくれた。
「マヒロ……今夜はあんなことがあった後だから、体の関係は……精神的に辛いんじゃないか?」
俺は首を横に振った。
「辛くない……今は、教授に無茶苦茶にされたい。あいつらの跡、消してほしい」
「君は結構、大胆な誘い方をするな。初めて会った時から思っていたけど」
「……失望した?」
淫乱な奴って思われたかな。
せっかく好きだと言ってもらえたのに。
「いや、もっと好きになった」
あ、ヘーゼルの瞳が柔らかくて、綺麗。
いつもクールな瞳しか知らなかったけど、教授って……こんな風に優しく笑うんだ。
ベッドルームは前と変わらず、セミダブルのベッドがあり、二人で並んで座る。
電気はベッドサイドにあるランプだけつけてあり、シンの横顔がぼんやりと照らし出されている。
こういう時、なんて話しかければいいのか分からなくて、じっとしていると、教授は俺の腰に腕を回した。
「緊張してる?」
「……男としたことないし、何をすればいいのか分からないし……」
「何もしなくていい。マヒロはただ身を任せていればいい」
俺の首筋に顔を埋めると、器用にプチプチとボタンを外される。
はだけたシャツの隙間から、大きな手が俺の胸を這っていき、俺の乳首を擦っていく。
「あ……っ、教授……」
「マヒロ……シンと呼んでくれ……」
「シン……っ!そこ、擦っちゃ、やだぁ……」
執拗に乳首を擦ってくる手から逃れようと体を反らせると、そのままシンに押し倒されてしまった。
俺のズボンのベルトを外し、下着と一緒に脱がされる。
「シン……やっぱ、恥ずかしい……」
「やめるか?」
やめたくはない。
けど、好きな人の前に裸体を晒すのはやっぱり恥ずかしい……。
「恥ずかしいなんて思う暇がなくなるくらい、気持ちよくしてあげる」
シンはベッドサイドテーブルの引き出しから、チューブを取り出した。
チューブから透明な液体を出し、指にとり、俺の秘部に塗りこんだ。
感じたことの無い異物感に初めは慣れなかったが、濡れた音が大きくなる度に抑えていた声が漏れてしまう。
「ふぁ……っあっ、ん、やぁ……!」
「マヒロ……声、抑えなくて大丈夫だ。私しか聞いてない。もっと、マヒロの声、聞かせて……」
「あ……っん、シン……っあぁ!」
ビリっと痺れたような感覚が頭の方へ突き抜けていく。
「マヒロのいい所、見つけた」
ニヤリと笑う顔もかっこよくて、もっと俺を見てほしいと思ってしまう。
「またそんな、求めるような顔をして……」
「え?」
俺がどういうこと?と聞き返そうとすると、いきなり俺のモノにぱくりと食いついた。
「あっ、シン……そこ、汚い……」
「初めて会った時と同じこと言うんだな」
「初めてって……何もしなかったんでしょ……?」
「アナルは使ってないが、口では奉仕したぞ。マヒロのお気に入りも知ってる」
「お気に入り……?」
「ペニスの先っぽだ」
そう言って、舌で俺の先っぽを攻めると、感じたことの無い感覚がゾワゾワと体中を巡った。
「やっ、シン……そこぉ……べろべろしちゃダメ……!」
口の中で、ころがされるように刺激され続ける。
もう、俺のモノはパンパンに張るくらい、勃ちあがっている。
もう出そうになった時、急に口を離される。
「え……何で……?」
もう少しでイけそうだったのに……
「君があんまりイヤイヤ言うから、やめて欲しいのかと思って、ね」
ニコリと笑うシン。
シンは知ってるんだ。本当は俺が口でされるのを嫌がっているわけじゃないってこと。
「シンは……ずるいよ」
「君があんまりイヤイヤ言うから、いじめたくなった」
シンは俺の耳元に口を寄せると、「君のお願いなら、何でも言う事聞くよ」と囁いた。
「……もっと、して……」
「よく出来ました」
シンはもう一度、俺のモノを口で扱き始めた。
今度こそ……ヤバい……。
「シン……っ!ヤバ……喉の、奥……気持ちいいよぉ……っ、出ちゃうぅ……!!」
その言葉を合図にしたのか、俺の先っぽを強く吸い上げると、俺はシンの口の中に精を吐き出してしまった。
シンが、ゴクリと嚥下したのが分かった。
「シン……飲んだの?」
「君のものなら平気だよ」
俺が呆然としていると、口の端についた俺の精液をぺろりと舐め取り、笑った。
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