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第2話
入学式。
真新しい制服に身を包んだ新入生たちが桜吹雪の中賑やかにやってくる
「睦月」
「ん?なぁに?美空」
「どした?」
「んー。もう三年かぁって思って。俺らもあんな感じで入学してきたのかなぁって思うとと懐かしくてさ」
「うーわっ…らしくないよ」
「うるさい…たまには俺だって物思いに更けるときだってあるよ」
「…」
「ん?何?美空」
「あのさぁ。睦月って…やっぱ美人だよね」
「は?なにそれ?今さら?」
「いやぁ。近過ぎて気づかなかったわ」
「あぁ。そう?何?俺に乗り換える?」
「あぁ。それはごめん。俺彼氏溺愛してるから」
「だよねぇ。飽きたらいつでもおいでぇ。セックス物足りないとかね」
「ばっ…んなわけねぇだろ」
「はいはい。ご馳走さま」
「おっはよぉ!!むーくん!みーくん!」
「はよ。雛」
「おはよ」
「今日も送迎つき?」
「うん!弥生ちゃんが送ってくれたぁ」
「相っ変わらず過保護だな。弥生先輩」
雛菊は幼馴染みだった弥生先輩のことを昔から好きで、でも素直になれなくて先輩の猛烈なアプローチに逃げ回っていた。
しかし、先輩が卒業する少し前にやっと折れたらしい。
弥生先輩は付き合う前から過保護で毎日のように雛の家に迎えにいっていたようだがそれは今でも変わってない
ちなみに先輩も男。
俺のまわりは同性を恋人に持つ人ばかりらしい。
みんな女にも人気があるのに勿体ない。とか言う俺もゲイだったりするんだけど…
結局類友なんだろう
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