「雪輪せんぱーい！！」 翌日の昼休み…犬…もとい…中がわざわざ俺たちの教室へやって来た。 一年の棟はC棟。俺らはA棟なので渡り廊下を２つ渡ってこないとならない。 しかも中のクラスはF。俺はAだから一番遠い教室… わざわざ息を切らしてまでここにくる意味がわからない 「お前…わざわざこんなとこまで来なくても…」 「だって…昨日連絡先聞いてないし…会いたかったし…」 「何？何？誰？むーくん！俺と言うものがありながら浮気？」 あーあ…あからさまに落ち込んだじゃん… 「あの…俺…すいません…」 「え？え？」 「雛…言っていい相手と言ってはいけない相手がいるんだよ？もう…ごめんね。俺は水無月 美空。睦月の幼馴染みだよ。こっちは雛菊 よもぎ。ごめんね雛は睦月になついてて」 「えと…え…と…霜月 中です…あの…」 「あ！！」 「何？雛」 「中くんってもしかしてむーくんのこと好きなの？」 ボボボッっと火がついたように頬を染める中。 「えっ…と…はい…」 「なぁんだ！！そっかそっかごめんねぇ。頑張って！今むーくんは傷心…っいてっ…。何だよぉ…」 「余計なことを言うな…」 雛の頭をはたく 「えっと…」 戸惑う中がすこし可哀想になる 「霜月君。…一緒にお昼食べよ？」 「水無月先輩…！いいんですか？」 「そのために来たんじゃないの？お弁当は？」 「あ！！教室に忘れてきた！」 「あらら…ん～俺作ったので良ければ一緒に食べる？今日はみんなにお弁当振る舞う日だから多目に作ってるんだ。…あ…でも…お家の人の手作りなら…申し訳ないよね？」 「いえ…あの…俺いつもコンビニで買ってくるから…」 「え！！コンビニばっかり？？」 「はい…」 「だめだよぉ！！明日から俺が作ってきてあげる！だから明日からも来て！！」 「えぇ？俺も美空の食べたい…」 「雛は弥生先輩が作ってくれるでしょ！」