7 / 80
第7話
結局昼休み一杯まで中はここにいて俺に視線を送っていた。
「中…見すぎ…そろそろ教室帰りな。遅れるよ?」
「あ…はい!じゃあ…あの…」
「あぁ。連絡先?はい」
「あぁぁぁぁ…ありがとうございます!ありがとうございます…あの…あの…連絡してもいいですか?」
「好きにしたら?」
「はい!では!また!」
大袈裟なほど頭を下げ立ち去る中を見送る…
「なんか…『わんこ…』みたいだね」
二人して声を揃える…やっぱり…犬だよなぁ…
「睦月…あの子可愛がってあげて…ね?」
「まぁ…ほどほどに…な」
それから数分後…
『中です。
さっそく連絡しました。
連絡先を教えて頂きありがとうございます。
また明日今日と同じ時間に伺います。
皆様によろしくお伝えください。
雪輪先輩。
大好きです。』
絵文字も何もないメール。中のイメージから派手な文章でも来るのかと思ってたら違い、いい意味で裏切られた気分だ。実は絵文字が大量なのは俺はあまり好きではないから
自分も文字だけだったりするし却って好感はあがった。
しかし…
『改行し過ぎ。また明日な』
「睦月。霜月君から?」
「うん。ほれ」
「丁寧だねぇ。意外。でもしっかり告白してるし。可愛いね」
「可愛い…ね…」
やっぱり美空が可愛い。俺ってば重症?
ともだちにシェアしよう!