23 / 80
第23話
中side
入学式の日。
敦夢は新入生代表挨拶がある。
朝から担任らしき人に連れていかれてしまった。
そのときはまだ敦夢は俺とこうが一緒にいるのには嫉妬しなかった。
「中!ごめん!!ゆきをお願い!変なのから守って」
「うん。わかった。任せて」
敦夢はひらひらと手を降り去っていった。
それからこうと行動を共にしていたのだけれどこうがトイレに行ったほんの数分目を離してしまったらこうを見失ってしまう。
焦る…変なのに連れていかれてなければいいけど。
まだどこに何があるかわからない校内を探し回る。
見付けた。3人くらいの男に囲まれていた
「君可愛いね!彼氏いるの?」
「僕男ですけど」
「でも君はその男が好きなんじゃないのぉ?そんな可愛い顔してるんだから。ねぇねぇ。彼氏とはどんなセックスするの?」
「離してください!!」
「俺の連れに何かようですか?」
俺は元々体がでかいので一睨みしたら男達は駆けていった
「大丈夫?こう」
「うん。ごめんね」
この出来事が今後を左右するなんて思いもしなかった
一緒に校内に戻る。中学から一緒のやつも何人かいたのでそいつらと合流するため急いでいた。
その時、こうが転んでしまった
「こう…だ…「…何してるの?」
声を掛けようとしたら別の声が被さった…見付けた…あの人だ…思わず見惚れてしまってその場から動けない。彼は俺には気付いていないようだ
「あ…あの…すいません!!」
手を貸し立ち上がらせる。その姿…間違いない…
「ありがとうございます…」
「いいよ。気を付けてね」
「おーい!!坂本!大丈夫かぁ?」
俺と似た体型の奴が向こうから叫ぶ。彼とは部活で一緒で後ろ姿は似てるので間違われることもあった。
「あ!うん!大丈夫!今行く!」
駆けていくこうを追いかけることも出来ず立ち尽くす。
友人が彼に頭を下げた。
それに答えるように彼も会釈した。
立ち去る姿を見送って俺もみんなの後を追った
やっぱり…綺麗な人だ…やっぱり…好きだ…
ともだちにシェアしよう!