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第28話
中side
昼休みに先輩のところへ通うのが習慣となってきた。
通っているうち他の先輩からも声をかけてもらえるようになった
「あたるん。いらっしゃい睦月待ってるよ」
「あたるん!あたるん!たまには俺たちとも食事しようよぉ!」
「あたるん!今日も可愛いね」
あたるん…雛先輩が着けた呼び方が定着していた。
まぁ水無月先輩や雪割先輩はそうは呼ばないけれど
「中くん。今日は唐揚げだよ」
水無月先輩の手作り弁当も楽しみのひとつとなっていた。いつも美味しいご飯ばかりだった。
「中。俺もそれ食べたい。食わして?」
雪割先輩が口を開ける…これは…これは…あーん!
「は…はいっ!!」
少し目を閉じる先輩…色っぽい…口にいれてやるともぐもぐと食べる…食べてるときの雪割先輩は少し幼くて無防備で…可愛いんだよね…
「んまっ!流石美空」
「へへっ。唐揚げは得意だからね」
水無月先輩の笑顔はほわほわしててお花が見えそうなくらい可愛い
こんなにもお似合いの二人なのにどうして水無月先輩は雪割先輩じゃないんだろう…
本当に不思議だ…近すぎたのかな?俺とこうみたいに…
その数日後バイトが終わり帰宅していたら水無月先輩を見掛けた。隣には背の高いいつかのあのイケメン。
二人の雰囲気ですぐわかった。彼らは恋人同士だって。
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