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    第1話 出逢い       

闇市にあるオークションに、ある男は参加する。 その男の名は アレグリア・グレイ  王子。         (23) そして従者の カイザード・ネオ             (23) 「グレイ王子、どうなさいます?」 「…。そろそろ目玉らしいから見て帰るか。」 『最後の目玉商品‼こちらは、まるで海のような瞳をし、肌は白くきめ細かい。純粋で無垢この体。』 バサッと大きい暗幕が取れる。 『リーベル・ルチア でごさいます‼』 『ウォォォォオ‼』 「ほぉ…。あいつは良いな。ネオ!」 「かしこまりました…。」 『150万‼ 300万‼ 500万‼ 800万‼ 一億‼』 『一億‼他にいらっしゃいませんか?」 一億と言ったじじいはニタニタしながら少年を見ている。               「 三億 」 『…。さ、三億⁉』 『もしや、あの方は…。』 ザワザワと周りは騒がしくなり、一億じじいも顔を青ざめていた。 『三億でしめきりたいと思います‼』 カンッと木のコヅチが響く。 『では、この額をこちらに振り込んでもらえれば…。』 「かしこまりました。では、そちらの子を。」 「…はじめまして。僕、ルチアです。」 「あなたがルチア様ですね?私はカイザード・ネオです。あなたのご主人の従者を務めさせてもらっています。」 「お前が、ルチアか?」 「はい…。」 「俺の名は、アレグリア・グレイ。アレグリア国王の長男である。」 「アレグリア国王様の⁉…どうして僕なんかを。」 「…なんとなくだ。」 「そ…うですよね。」 僕に価値などない。なのに何故?

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