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unexpectedness
ぞくぞくネタがまた浮かんだので。いたしてるだけ
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底冷えのする深夜、のはずなのに二人は汗みずくだ。決して空調が効きすぎているわけではない。
重なり繋がったふたつの体は熱とあらゆる分泌液を分かち合い、奪い合い、ひとつに溶けてしまいそうだ。
「アヤ、アヤ……っ」
行為中にリョウがアヤの名を呼ぶのはいつものこと。とはいえ今夜はやけに回数が多い。うつ伏せのアヤに覆い被さるように貫くリョウが、何度もアヤを呼ぶ。それも、そろそろ快感の波が最高潮に達しそうな時に呼ばれてしまい、アヤの絶頂は遠のいた。
「なに……」
なんでこのタイミングで呼ぶの、と言わんばかりに振り返る。
この顔が見たかった、リョウがごくりと唾を飲む。振り返り、眉根を寄せたその表情は、いいところで止めるなよ、という非難の色を含みつつも、普段の堅物そうな顔立ちからは想像もつかないほど淫らな色香を纏っていて、早く頂点へ導いてくれと言わんばかりだ。リョウの背筋をぞくぞくと何かかせり上がってくる。
「アヤ、俺以外にこんな顔、絶対見せんなよ」
半開きだったアヤの目が見開かれ、快感の波にふわふわと浮かんでいた意識が覚醒した。普段アヤに接する時の、柔らかくて少し甘えたような話し方からはおよそかけ離れた強い口調、猛る眼差しに、アヤはぞくりとして思わず目を逸らした。
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