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第2話
結局、清水さんと僕は侵入者を2手に別れて探し始めた。
清水さんにコテンパンにやられる前に、僕が見つけてあげないと。
無駄にたくさんある部屋をひとつひとつ順番に見ている時に、押し入れのドアがほんの少し開いているのに気がついた。
「ここか……」
ナイフとかもって向かってきたらちょっと嫌だなぁなんて思いながら、腕を精一杯伸ばしてドアに手をかけた。
「うわぁぁぁぁああああん」
開けた瞬間、聞こえてきたのは子供の泣き声。
押し入れの狭いスペースで、パジャマを着た6歳くらいの男の子が膝を抱えて泣きはじめた。
「どうしたの?ほら、大丈夫だから泣き止んで」
泣き声は少しずつ、小さくなった。
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