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第6話
誰かと一緒に寝るだなんて、何年ぶりか。
少し離れて寝ていたりおくんは、少しずつこちらに近づいてきた。
寝ている時でも、人は温かさを求めるのだろう。
ぴたっとくっついてきたりおくんをぎゅっと抱きしめる。
腕の中にある優しい温もりで、心地よく眠りに落ちた。
朝、目覚めるとすでにりおくんはいなかった。
少しだけ寂しさを感じながらベッドからおりる時、ベッドヘッドにおいてある小さなメモに気がついた。
最初は読めなかったけれど、じーっと見つめているとだんだん分かってきた。
"ありがとう"だ……
あぁ、顔がにやけてしまう。
がんばってがんばって書いたんだろう。
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