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プロローグ

『俺とけっこんしてください!』 ランドセルを背負ったガキは、キラキラと純粋な眼差しで俺を見上げてそう言った。 『とてもキレイだから、おれのものになってください』 迷いなく、自信満々に言うその少年に俺は思わず笑って煙草を床に落とし、足で踏んだ。 『あー、まあいつかな。いつか法律が変わったらな』 誤魔化して逃げたけれど、まさかのまさか。 本当に10年後、法律が変わってしまうなんて誰が予想出来たのでしょうか――。

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