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非王道と王道(1/16)
少し肌寒い風が吹きすさぶ、秋の季節。
そんな半端な時期に、俺はある男子校に転校する事になった。
……転校生って何かと注目されるから嫌だ。
前まで通っていた高校では目立たないように過ごしてきたから(根暗ではない)、苦手な会話をする機会はあまり無かった。
他人に心を許してどっぷりと関わり合うのは苦手だ…。
だから交流は、狭く深くでいい。
人は飽きやすいから、新しく通う高校でも普段通りに過ごしていれば、いずれ俺の存在は空気化するだろう。
……環境が少し変わるだけで、他は何も変わらねぇんだから。
今後の過ごし方を考えてる内に、転校先の校門に立ってから数分経過してしまった。
この時間だし、授業はもう始まってるだろうな。まぁ、別にいいか。
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