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関本清彦(キヨ)

 玄関でしたのとは違い、黒い前髪を上げて、おでこに唇を当てる。 鼻、左頬、右頬、顎と次々としていきながら、黄色のYシャツのボタンを手探りで外していく。 Yシャツを脱がそうとしたら、ちょい待ってとキヨから止められた。 「やっぱり、イヤになったよね……ごめん」 自信が無くなってうつむくと、右手で両頬を一挙に掴まれて上げられる。 「そういうところがアカン言うてんの……ちゃんとおりぇのこと、わかろうとしてや」 目は鋭いものの、頬を含めて首まで真っ赤に染めていたキヨ。 「着たまましようや……不自由の方がもえるやん」 萌えるのか、燃えるのかはわからないけど、なんとなく自分の中のスイッチがまた入った気がした。  「わかった」 僕は抱き寄せて右の耳たぶを舐めると、キヨはふうっと息を吐いて力を抜いてくれた。 「キヨは日焼けする?」 「せえ、へん」 「陽に当たったらどうなる?」 「赤く……なって、いた、アッい」 赤い耳たぶを舐めたり、白い首筋に噛み付いたりしながら藍色のインナーの上から胸を揉んで会話をする。 昨日のツクみたいにしてみたけど……うん、もえる。  「乳首で遊んでみて……女と一緒やで」 ごめん、女性との経験ないんだ。 なんて思ったけど、上気したキヨの顔をみたら、もっともっとという気持ちになる。

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