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はむはむ

 「まずは……おりぇの唇、はむはむしてみて?」 唇をはむはむってさっきキヨがしたやつ、だよな……てことは。 「あ、あの……キヨ、その、えっと……それはつまりさ、キヨの唇を噛むってことだよね」 しどろもどろになっていると、おんと当たり前のように返事をするキヨ。 「おりぇ、唇が人より厚いから噛んでもええよ……もう腫れてんのと一緒やし」 大丈夫やから、な?と穏やかな表情で言われたら、なんとなくやろうと言う気になってくるのは単純過ぎるだろうか。  「じゃあ……いくよ」 一応宣言してから、まずは上唇を食んでみる。 顎にかかる息は食むタイミングに合ってて、温かい。 下唇にいく前に普通にキスをすると、ふっと言う声が漏れた。 下唇を食んでいくと、上唇に比べてかなり厚いからたらこを食べてるみたいな感覚に陥り、思わず食むスピードが速くなる。 そのためか、キヨの吐く間隔も早まって、変な気持ちになってきた。 最後にありがとうの気持ちを込めて下唇を舌で舐めたら、1番大きい熱い息がかかった。  「ごめん、下手くそだったで……キヨ?」 顔を見ると、キヨの目は焦点がぼやけたような感じになっていた。 「熱でもあ……「めっちゃええわ……ヤバイな」」 その言葉と表情を理解するのに5秒かかった。 「気持ち良かったってこと……?」 「それ以外何があんねんな……もっと気持ちよくさしてぇや」 ふにゃふにゃに笑うキヨを見て、僕の中の男の部分が疼き始める。

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