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オメガバース
そうして、早河とそんな話をした2日後にそれはやってきた。
皿洗いをしていたら突然、体が痺れるような、熱くなるような、とにかく息をするのも辛くてシンクに皿を落としてしまう。
親父に暫く休みをもらっておいてよかった。
シンクに手をついて荒い呼吸を吐き「う〜…」と唸ってなんとか抑制剤を飲もうとリビングの方に移動する。
テーブルの上に置いてあった薬を引っ掴み薬を一錠飲もうと思った時に、早河との会話を思い出す。
次の発情期、つまりは今回早河と行為をして番になってもらうという話。薬をテーブルにおいて代わりに携帯を出して早河に電話をかける。
「…はい」
「は、早河、今、どこ……っ?」
「今は組にいる。──もしかして始まったのか…?」
「早く、早く来て。」
勝手に零れる涙。
そして後孔から分泌された粘液がドロッと垂れてきた。
「ヒッ!な、んか、出てっ…!」
「すぐ帰るから、待ってろ。」
通話が切れて床に倒れこんだ俺はだんだんと上がってくる熱に自分の手の項を噛んで耐えた
***
「──命!」
「う、ぅ…っ」
眉間に皺を寄せた早河が俺のそばに寄ってチッと短く舌を打った。
「ベッドに移動するぞ」
「あ、あっ…!」
触られるだけで快感が襲ってきて、思わず出た声にグッと唇を噛む。
何とかベッドに辿り着いて、早河の指が俺の唇に触れる。
「噛むなよ」
「っふ、ぁ…は、やかわ、早く…っ」
もうきっと後孔は溢れた液でグズグズだ。
履いていたスウェットと下着を脱がされて足を開かされ、早速クプッと小さな音を立てながら指を埋められる。
初めての感覚とそれなのに気持ちよくて声を上げてしまう自分に涙が止まらない。
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