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Side ユウタ
「やばっ」
慌てて玉木から離れると、脱がされた服を着こむ。それを見て玉木もまた怒張を服の下にしまった。
「外、行こ」
これで終わりにはできないのは俺も同じだった。見つかりませんようにと急いだけれど、玄関先で声を掛けられる。
「あら、こんにちは。出かけるの?」
「うん、ちょっと」
そそくさと玄関を出ると街灯が眩しかった。いつの間にか夜になっていたらしい。ぬるんだ空気をかきわけるようにして、熱を余した身体を前のめりにして歩く。
「ここでいっか」
「えっ」
ここと言われたのは公園の奥、公衆トイレの奥の木陰だ。確かにふらりと人が通るような場所じゃない。だがここであの続きをするなんて。
「大丈夫」
甘い声でそう囁くと、玉木は俺の耳朶を舐めた。
「ひ、あ……っ」
「声おっきい」
服噛んでなと言われ、木に縋るようにして立つと後ろから玉木が無防備になった胸元に指を滑らせた。強く摘まれて思わず声を上げそうになったが、必死にそれを噛み殺す。はあはあと息が荒くなり、背中で玉木に笑われる。
「えろい」
ズボンを引き下げられると、すとんと下まで落ちた。下着は着ないままだったから、無防備な股間と尻が露わになる。
「ゴム挟んだまんま」
くんと引かれてその存在を思い出した。けれど玉木はそれを引ききることなく、指で押し込んだ。
「あっ」
「ここはもうちょっと練習しないと無理だな」
「れ、練習って……」
「そ。俺がやらしい孔にしてやるから」
「あ、んんっ」
さっきと同じ、触られるだけでどうしようもなくなる場所を指でまさぐられ、背中が反る。指一本でもキツいのに、ここに玉木のあれが入るようになるのだろうか。
ごくりと喉を鳴らせていると、その玉木の逞しいものが尻に擦り付けられた。
「や、無理……ぃ」
「だからもうちょっと開発してからな」
そう言うと熱くて逞しいそれは俺の腿を滑った。裏側から会陰を撫でたそれは双嚢を擦っていく。
「素股。知ってるだろ?」
「知ってる、けど……ぉ」
後孔にはまだ玉木の指が入ったままだ。玉木は腿の間にペニスを擦りつけながら時折指をくいっと曲げる。そうされれば双嚢への刺激と相まってたまらない。幹に擦れそうになるペニスを手に包むと先走りでぐっしょりと濡れていた。
「あ、あ……きもちい……玉木ぃ」
「やらしい音」
玉木が腰を打ち付ける音と、くちくちと粘液が擦れる音が静かな公園に響く。こんな屋外でいけないことをしていると思うのに、気持ち良くなった身体は止めたいなんてこれっぽっちも思っていなかった。
「あ、いく……」
「俺も、だ」
もう駄目だ……頭が真っ白になって、手のひらに熱い飛沫が飛ぶ。と同時に尻の上にも熱いものが散らされた。
「は、あ……」
いつもより深い愉悦に感じ入っていると、膝が砕けて前のめりに倒れこみそうになる。それを腹に回した玉木の手が受け止めた。
「夏休み中には最後までしような」
甘い囁きと共に首筋を噛まれ、残滓がペニスからぴゅくりと零れた。
了
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