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第44話
「あああ・・・征治さん、僕も、もう、おかしくなりそう・・・一緒に達イきたい・・・」
頷いて、濡れそぼっている陽向のものを握れば、ビクビクとそれは反応し、陽向からは短い叫びが漏れた。
「あっ、あっ、すぐに達イっちゃいそう・・・あああっ」
軽く数回扱いてからぎゅっと根元を握りこんだ。
「うわっ、んんんっ!」
陽向がガクガク体を震わせる。
「もう少しだけ、堪えて。一緒に達イこう」
額に汗を浮かべながら僅かに頷くのを確認して、ゆっくりとした大きなグラインドを再開した。
陽向が敏感に反応を示す、奥と前立腺への刺激を間に挟み、なるだけ二人でおなじスピードで階キザハシを上ってゆけるように。だがそんな悠長な事を言っていられるのもそう長くない。
どんどん溜まっていく甘い痺れと、絶頂を期待する予兆に少しずつ動きを早めてゆく。
「あああ・・・征治さん・・・」
「ふ、陽向・・・陽向っ」
陽向もそうだが俺も相当余裕のない顔になっているだろう。
「陽向・・・こっち見て」
快感に顎を上げ首を振っていた陽向が、顔をこちらを向けた。
両の眦から涙が零れ、こめかみやその周りの髪を濡らしている。見ている間にも次々と涙が溢れ流れていくが、それは悲しい涙ではないとそれだけは分かった。
そうだとも。もう二度と陽向に悲しい涙など流させやしないのだから。
膨れ上がる欲情と溢れ出した愛しさが混ざり合い、更なる高みに昇ってゆく。
ああ陽向!俺の可愛い陽向!愛しい愛しい陽向!
最後はもうそれしか考えられず、無我夢中で腰を振り陽向のものを扱き上げた。
「征治さんっ、征治さんっ、ああもう、だめっ」
切羽詰まった声に「いいよ」と答え、強く突き上げると
「ああ、イクっ!」という陽向の叫びとともに、勢いよく熱いしぶきが飛び、同時に襲って来た強烈な締め付けが引き金となって俺もドクドクと熱を吐き出した。
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