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第133話

「あ、あ・・・そんなの・・・絶対・・・ああっ、やだ・・・」 「そっか、残念。ほんとに色っぽくて綺麗なんだけどな・・・じゃあ、俺の脳内メモリにとどめておくよ」 そんなやりとりをするうちに、いつの間にか指は3本に増やされ、僕の中をバラバラにかき回し始めた。感じるポイントを不規則に刺激され、もう恥ずかしいなどと気にしていられない程、乱れてしまう。 「あああ・・・あっ、待って、そんなにしたら・・・出ちゃぅ・・・」 僕のものは絶え間なく涎を垂らし続けていて、征治さんの手が時折その滑りを塗り付ける様に僕のものを優しく包んで扱く。 「だめっ、いっちゃうから・・・ああ・・・」 もはや肘すらついていられず、枕に顔を突っ伏し尻を突き出し喘ぎ声を上げながら腰を揺らしてしまう。なりふり構っている余裕はもう無かった。 「柔らかくなったね」 その言葉で、次にやって来るものを察知して体の奥が期待に疼く。中で暴れていた指がゆっくり出ていき、征治さんの左手が僕の腰に添えられる。 ああ、来るんだと身構えたのに・・・聞こえてきたのは押し殺したような呻り声。 「・・・駄目だ」 え??何が?と思ったら肩を持って起こされ、抱きかかえるようにしてそっと仰向けにベッドに寝かされた。 そして、すごく優しくて甘いキス。 「もの凄くセクシーで魅惑的だったけど、やっぱり久し振りはちゃんと陽向の顔を見て抱きたい」 嬉しくなって胸がきゅうんとなる。 うん。僕も征治さんの顔を見ながら抱かれたい。瞬きだけで、ちゃんとそれが伝わったようだ。 征治さんはにこっと笑って頷くと、体を起こし僕の脚を持ち上げた。 十分に解された入り口に熱いものがぴたりとあてがわれる。 「いくよ」 急に真剣な、そして漢っぽい顔つきになった征治さんにトクンと胸が音をたてる。 ぐっと圧迫感を伴って、熱い昂りが僕の中に入って来た。 「う・・・はぁ・・・」 ああ、征治さんと繋がる。一つになるんだ。それが嬉しい。 僕の体が、この数か月飢えていたこと、征治さんのものを欲しがっていたことを思い出したように、灼熱を捉えて纏わりついた。まるで、征治さんを奥に引きずり込もうとするようにひくついているのが自分でも分かる。 「ふっ・・・陽向・・・凄いな・・・」 征治さんが綺麗な顔を色っぽく歪ませて、甘い吐息を漏らす。 「そんなに慌てないで・・・くっ、持ってかれそうだ・・・」 「ご、ごめん、体が勝手に・・・」 「欲しがってるの?」 瞳に宿るギラリとした欲の光。 頷くと、低く雄っぽい呻り声をあげ、欲望をぐぐぐっと力強く奥へ突き刺してきた。 「うくっ・・・あああ・・・・」 まさに貫かれるという表現がぴったりの衝撃。だが、圧倒的存在感に体は喜びうち震える。 「ああ、征治さん・・・」 仕上げとばかりにグンと最後まで押し込め、征治さんが満足気な息を漏らした。

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