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Ⅳ 風呂はジェットコースター⑩

「これで最後だ」 股間に、お兄様が顔をうずめている。 椅子に座ったままの俺の前に、お兄様が(ひざまず)く。 股の間の柔らかい肉に、付けたばかりの紅色の印をペロリ……と、赤い舌で飴玉をしゃぶるように舐めた。 「ヒンっ」 濡れた悲鳴を聞いたお兄様が、フゥっと吐息を吹きかける。 湿った陰毛が、少しだけ揺れた。 今度は左脚の付け根…… チュウゥッ 右脚付け根の鼠径部に口づけられて、いま左脚の鼠径部にも、お兄様の唇が落ちた。 俺の体で、お兄様の印の付いていない場所はない。 首も、うなじも、肩も、背中も。 腕も、胸も、乳首も、下腹部も、脚も、尻も、全部。 俺の見えないところにも、お兄様の印の花びらが散っている。 足下にかしずく俺のお兄様が、俺の足をそっと……ガラスケースにしまわれた宝石を扱うように持ち上げて。 口づけした。 俺が映しているのは彫像なのか。 美術館の彫刻のように美しい裸体の王子様の眼に、宵闇の火が灯っている。 「お仕置きだ」 火が揺らめいた。 「四つん這いになろうか?」 逆らう事は許されない。 絶対服従命令だ。 さっきまで座っていた椅子の横に、膝をついて腕をつく。 「少し、尻を突き出してみよう」 ペチンッ 「まだ足りないな。もっと高く」 ペチンッ 後ろにまわり込んだお兄様が、俺の尻を叩く。 「お兄様、手ぇ~」 「私の手が、どうかしたか」 ペチペチ、ペチンッ 痛くない。 痛くないけど……恥ずかしい。 「叩くのやめて~」 「悪い子のお尻は叩かないといけないんだよ。お前は、悪い子だ」 ペチンッ 「ヤァっ」 「叱っているのに悦ぶ。腰を振って、嬉しいかい?」 「悦んでなんかっ」 「膨らんだムスコが、プルンプルン揺れてるよ。嘘つきな悪い子には、厳しい躾が必要だ」 ペチンッ 「お兄様、やめて~」 「もっとシてほしいんだろ。やめてほしくなかったら、上半身を伏せて……そうだね。もっとケツを突き上げるんだよ。 ……お返事は?」 「はぁい、お兄様」 お尻を自ら高く持ち上げる。 少し赤くなった肉を、お兄様の掌がやんわりと包んだ。 「手の刺激じゃ足りないだろう。悪い子を躾るには、固い棒が必要だ」 痛い事、やめて。 ペチンッ 「アァァー!」 ペチンッ 固い棒が、俺のお尻を叩いてる。 ペチンッ、ペチンッ、ペチンッ 「私の弟のケツは、いい音が鳴るね!」 ペチンッ、ペチンッ 「アァッ、お兄様の固いの当たる~っ」 お尻を叩いているのは、いきり立つお兄様の太い熱脈だ。 「もっと、お前から当ててごらん!ほら!」 ペチッ、ペチーンッ 左右に振った尻の肉と、お兄様の剛直がぶつかる。 どうしようっ。 腰が止まらない。 振って動かす度に、脚の間の昂りの肉がプルンプルン揺れる。 アァウっ 「しっぽを振ってるのかい。しっぽチンコが揺れて、子犬みたいだよ」 高く突き上げたお尻。脚を開いていたから……お兄様に脚の間から見られた。 「しっぽチンコを振ってごらん!もっとだ、もっと!」 ペチンッ、ペチンッ 「気持ちイイよ!この刺激」 「俺も……俺もっ。イイーっ!」 ハゥアン! 「お兄様の淫棒、大好きー!!」 プルンプルンっ ペチンッ、ペチンッ! プルンっ……ペチンッ プルンっ……ペチンッ 俺が腰を振って、お兄様も腰を振る。 腰を振って、肉棒とケツをぶつけ合う。 「イク。俺の事、無視すんなよ?」 「イクミ。俺がいるの、忘れてない?」 上半身をヘンゼルとグレーテルに、抱き起こされて…… 「ヒぅゥウーっ」 チュパァァーッ プチュウぅーッ 右の乳首と、左の乳首 ヘンゼルとグレーテルの唇が、吸いついてるゥゥ~ 「イっちゃうぅぅぅーッ!!」 出ちゃうっ、白いのっ…出ちゃうゥゥッ!! 「きれいに洗ったのに、汚してはいけないよ」 根元を縛る布を、キュウときつく絞め直されて、甘美な悪寒がゾクリと脊椎を這う。 「あぁ、私とした事が。洗い残していたようだ」 汗ばんだ背中にチュッとキスした優しい唇が降りて…… 「うヒゥうゥゥー」 割れ目の肉ひだに、尖った舌を差し込まれた。 大事な蕾の周りを、円を描くように指の腹が撫でる。 ……なにか塗ってるの? ヌメヌメして……気持ちいい。 ヒクヒク、ハフハフ ペロペロ、チュパチュパ お兄様の舌を、お尻の蕾で食べてしまう。 ハァハァハァハァ 孔のヒクヒクが、やめられない。 「フうゥン~」 お兄様の舌が孔から離れた時には、物足りない切なさで、不満の嬌声を上げてしまった。 「怒った顔も可愛いね」 プニ 膨らんだ頬を人差し指で突っつく。 「すぐに代わりのもの、あげるよ」 つん…… 頬を撫でた指が…… チュプリ 指がお尻に入ってるぅ~ 「第二関節まで入ってるよ」 「アゥっ」 蕾の中で指を曲げて主張する。 「力を抜いて。腹式呼吸で……そう……ゆっくり息を吐くんだ。……ゆっくりとね。私の指を、根元まで挿れるよ」 ァアっ、アっ、アっ、ア~っ 指が内壁をまさぐって、孔の奥に侵入してくるーッ 熱い吐息が、耳朶を這った。 「……つぶらな雄穴を、淫らなトロマンにしてあげよう」

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