白いカーテンが揺れている。 レースのカーテンの向こうで鳥が鳴いている。 雨は上がった。 オレンジの夕陽が稜線に落ちている。 吐息は斜陽の中に溶けていった。 ………ありがとう、イク もう見る事はないだろうと諦めていた景色を、もう一度見させてくれて。 心残りはないよ。 元気でな。 …………………………さようなら 「ゴォラーッ！勝手に、心の声ナレーションをいれるんじゃねェェーッ！」 「わー、バレたかっ★」 「やっぱり、お前かァーッ。わざとらしいお別れの心の声ナレは！グレーテル！」 「上手かっただろ♪」 「俺は、まだ生きとるわーッ！！」 「うるさいよ💢君達💢」 「ミっ！」 「ミコトさんっ」 「隣で郁巳が寝てるんだ。……起こしたら、ただじゃおかないよ？」 ゾワーッ 「は、はいっ！」 「カ、シ、コ、マ、リ、マシタ★」