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Ⅲ Attention, please!27

抱きしめられる。 「私だけを見るんだよ」 蒼い瞳の奥に…… 「君に選択肢はない」 俺がいる。 「私しか映らないように、君を……」 水面(みなも)が揺れた。 「監禁するよ」 私の瞳に、 君だけが映るように。 君の瞳に、 私だけしか映らないように。 君の心は私に囚われるんだ。 ………………ちがうよ、ハルオミさん。 俺はもう、あなたに閉じ込められている。 あなたの腕 あなたの体温 俺の体を包む熱は、あなただけだ。 あなただけだから……… 「ハルオミさん……フアぅウ~ッ」 「約束だったね。イカせてあげよう」 汗ばんだ体が、体温ごと俺を抱きしめる。 男の匂いがする。 ハルオミさんも興奮してるんだ。 サファイアの双玉が、雄の欲に濡れている。 「やぅッ」 ハルオミさんが意地悪する。 「こんなのっ」 「気持ちいいだろう?」 プルンプルンっ 首を振ったのと同時に体をくねらせて、下腹部の中心でいきり立つ肉棒が勢いよく揺れてしまう。 俺の……アレがぁ~ 当たらない。当ててくれない。 プルンプルンっ 当たらないよぅ~ ハルオミさんのソレに触れたい。こすりたいのに。 「腰振って、気持ちイイんだね」 「ちがうゥー!」 俺が腰を振るのは……欲しいから。 ………………物足りないよぅ。 ハルオミさんのぶつけてくれるのは、昂りの根元の……袋だけ。 俺の脚とハルオミさんの脚をはすかいに絡めている。なのに。 玉袋しか当ててくれない。 俺の欲しいのハルオミさんの、……こ。 「やぁん!」 「不満なのかい?」 フゥ……と藍の双眸を細めた。 「君は、私の金玉が不満かな」 ぶるん。 重い双玉がぶつかって揺れる。 「ここで君への愛情の分身を作ってるんだよ」 「でもぉ~」 「愛情が溢れ出しそうだね」 「イクっ!イキたいーっ!」 「じゃあもっと、ぶつけてごらん。君の金玉を」 ハフぅーっ でも、こんなんじゃ…… 全然足りないよぅ~ もっと強い刺激。 やらしくて、固くて、太いガチガチのベトベトの幹。ちょうだい!! 「きんたま、やぁん」 「仕方のない子だね。これでどうだい?」 体を持ち上げて重ねた玉袋を、まとめてやわやわ握る。 「雄の繊細な場所だ。優しくしてあげるよ」 ハルオミさんのと俺の玉袋、大きな手で包まれている。 指先が袋の薄い皮を撫でる。月の光にたゆたうピアノの鍵盤をなぞるように。 「コリコリぃ~」 「そうだね。コリコリするね。私のと君のとでコリコリ、気持ちイイね」 「ハフ、ヒィー」 でも、やだ。 気持ちいいけど、こんなんじゃ。 ぱんぱん 腰を突き上げて要求するけれど。 「強くはできないんだよ。金玉は優しく弄ろうね」 「きんたま、きらいー」 「雄の性器だよ。そんな事を言ってはいけないよ」 「ウヒん」 コリコリ気持ちいいけれど。 コリコリじゃ足りない。 「欲しいのー」 ハルオミさんの…… 「ちんこ欲しいー!!」 ねぇ、ナツキ……… 不意に。 藍の双瞳がさざめいた。 「私のちんこは凶悪だよ」 後悔しても知らないよ?………

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