119 / 292
《断章》副総理だって主夫をする!⑧
ハルオミさんの熱脈が額を撫でる。
鼻筋を下りる。
「口、開けて」
「……これが、いまらちお?」
「イラマチオだよ」
蒼い瞳を細めた。
「でも、まだイラマチオは始めてないよ」
期待してるのかい?
アレがつん、顎をつついた。
……まだあげないよ。
意地悪な唇が薄く開く。舌先で上と下の口唇を濡らした口に促されて、俺も口を開けたけれど。
「まだ足りないね」
「ハフっ」
下唇を突き上げてきたソレに、頬っぺたペチペチされる。
「私を入れるのには、まだ足りない。そんな君はココからだよ」
視界が真っ暗。
黒い……
瞼に押しつけられた硬質の茂みが顔をこする。
これ……
ハルオミさんの……
(陰毛だ)
どうしよう。俺、ハルオミさんの股間に顔をうずめているっ
「どうもしなくていいさ。私がそうさせているんだからね」
寧ろ……
「抵抗されると萌えるよ。乱暴に犯してしまうかも知れない」
乱暴?
犯す?
こういうコトは合意じゃないのか。
俺、恥ずかしいけどハルオミさんにこういうコトされるの、嫌じゃないよ。
「君の意思じゃない」
「アフっ」
「いま私は、君をメチャクチャに犯したいんだ」
「はむゥ~」
君の大好きな……
「金玉だよ」
美味しいかい?
俺のお口にハルオミさんの双玉が入っている。
「そう……いっぱい唾液をからめて……うん、吸ってみようか?」
後頭部を抱え込まれて、息ができない。
わずかな隙間。黒く深い茂みから、どうにか酸素を手繰り寄せる。
「まだだ。吸い付きが全然足りない。もっと……顔を離してはいけないよ」
「ヒフゥ」
苦しい!ハルオミさん、苦しいよ。
頭を抱きかかえられて、口の中に根元の玉袋が押しつけられている。
場所が場所だから。
巨大な肉塊が頬っぺたにべっちょりと、固くて逞しい雄がくっついている。
顔の上で、ハルオミさんがドクドクしている。
恥ずかしいよ。
いくらなんでも、こんな……
雄の象徴を頬に付けて、雄の大事なタマを口に含んで、息もできずハフハフしている。
「涎を垂らしているのかな。淫らな悦びに恍惚としている君の顔が見られなくて残念だ」
「ハフホミ…さぁん」
「雄の大事な場所だよ。優しく丁寧に……上手だね。音を立てて、卑猥だね」
チャプっ、チュ
雄の匂いがする。
口の中の袋をじゅるじゅる、唇ではむはむして舌の腹でねっとり包む。
ハルオミさん、悦んでくれてる?
足りないの?
頭を押さえる腕を緩めてくれない。
まだ足りないの?
「言ってみようか」
「フヒン」
なにを?
「美味しい……って」
言ったら、許してくれるのか?
「強く吸い付いて。私を口の中に包んで言うんだよ。……できるね」
恥毛が顔をこする。
優しい声とは裏腹に、ガッシリ両手が後頭部を受け止めて、陰部に俺を押し付けて離さない。
どうして?
言ったら、ハルオミさんは教えてくれるの?
チューチュー、チュウゥゥーっ
「ほひしぃ~」
頬の雄が熱い。
俺の口の中に、ハルオミさんの分身を作る大事な性器が入っている。
「なにがかな?」
「ハフホミさんの~」
「うん?」
「ひんたま、ほひしぃ~」
……「金玉、美味しいね」
ぎゅっと、押し込んで。
舌の腹に押し付けて。
……ふと後頭部が軽くなった。
根元に垂れ下がる雄の玉が、口から逃げていく。
酸素!
口いっぱい、肺に酸素を吸い込んだのも束の間。
熱い塊が口腔を穿つ。
後頭部が再び、屈強な両手に捕まった。
口の中がッ
大きい。苦しい。
上顎に当たってる。猛々しい雄の肉欲!!
「ここからだよ」
さぁ……
「イラマチオ本番を始めようか」
ともだちにシェアしよう!