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喘がずにはいられない!! ★新年SP★おこ💢なハルオミさん⑩ | きつつ輝の小説 - BL小説・漫画投稿サイトfujossy[フジョッシー]
目次
喘がずにはいられない!!
★新年SP★おこ💢なハルオミさん⑩
作者:
きつつ輝
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★新年SP★おこ💢なハルオミさん⑩
歪
(
ひず
)
みが軋む。 打ちつける鼓動が悲鳴を上げている。 突き刺す痛みは、あなたが植えた棘だ。 胸の奥に突き刺さって抜けない。 あなたの言葉が取り憑いた。 心臓の中にあなたの陰がいる。 痛くて、苦しくて、切なくて…… あなたの陰が離れてくれない。 あなたは目の前にいるのに。 もう一人のあなたが、痛みを伴って胸の中にいる。 鼓動の奥に住み着いたあなたが、俺を捕らえている。 俺は囚われている。 もう一人の見えないあなたに。 こんなにも、そばにいるのに。 手を伸ばせば、あなたに触れられる。あなたは、そばにいるけれど。 冷たい指先が頬をなぞった。 右の頬を包まれて、あなたの指が左耳の柔らかいところをプニプニ弄る。 「夢中にさせてあげるよ」 熱い吐息が耳朶をなぞる。 「なにも分からないくらい。なにも理解できないくらい。私が誰かもわからないくらい……快楽に溺れようか」 生暖かいものが耳のひだを這った。 ハルオミさんの舌だ。 「君が雄を欲しがるなら、私もその選択肢の中に入っている。君に望まれるのなら、それでいい」 違う。 強制発情させられた俺は…… 「極上の雄の性器を、君にぶち込んでやろう」 雄の生殖器を欲しがるんだ。それは、ハルオミさんじゃなくてもいい。 そんなの…… あなたが欲しい、と。うわ言で言っても、あなたじゃない。あなたじゃなくてもいい不特定多数の雄なんだ。 あなたと俺の間に、埋めがたい歪みが悲鳴を上げて叫んでいる。 それでいいのか。 (あなたはそれで、ほんとうにいいの?) 俺の…… 「君の……」 心は…… 「望むものをあげられる」 どうなるの? 「私を欲しがる君に、私の雄を食べさせてあげるよ」 「要らない!!」
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きつつ輝
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