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★新年SP★おこ💢なハルオミさん⑨

……ハルオミさん? 「本気で言ってるの?」 「本気でなければ言わないよ」 でも。 だけど。 「(むし)ろ、予告してあげる私は優しいと思うけどね」 深い藍色の双眸は読み知れない。ただただ深海のように果てもなく、得体の知れない蒼が俺を飲み込もうとしている。 「覚えているね?」 そっと…… 吐息が触れた場所は、左の耳たぶ。 「ここを噛めば、君は私を求める」 ………………違うね。 「雄が欲しくてたまらなくなる。雄なら誰でもいいんだ。恥も外聞もなく、雄の生殖器を求めるんだよ」 指の先が耳のひだをなぞって、耳朶に降りてくる。 俺はΩだ。 生殖に適した期間が定期的に訪れる。その間は雄が欲しくて仕方ない。理性がなくなって……ずっと交尾し続けるんだ。 誰でもいいから求めて、記憶さえなくなるくらい交尾にひたすら没頭して…… でも…… 長い夜が明けて、朝の光が差し込んだ時。 あなたがいてくれた。 あなたがいつも隣で、長い夢から目覚めた俺を抱きしめて、髪を撫でて、うなじにキスして…… 『おはよう』って。 クシャクシャに乱れたシーツの上で、裸のままで抱き合って、腕の中に包んでくれたから。 あなたの汗の匂いがして。 ぐっしょり濡れたまま、肌と肌を重ねて、おでことおでこをこつん、って合わせて。 おはようの合図をするんだ。 俺、あなたのもとに帰ってきたよ……って。 あなたがいてくれるから、発情期も怖くない。 (怖くなかったのに……) 「悲しいね、私達は」 運命のαとΩだから……… 「体だけの関係になる事も可能なんだよ」

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