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■節分SP■君に捧げる愛の歌22

ハルオミさんが俺を変える。 俺があなたに変えられていく。 愛しい人の手で。 愛しい人のせいで。 「そうだよ」 温もりが頬を包んだ。 「君を変えていいのは私だけだ」 「アフアアァァァー!」 手の平以上に熱い。凝縮された高濃度の熱が狭い内壁を穿つ。 容赦なく。奥まで。 「激しッ」 「好きだろう、こういうの」 好きじゃない、好きじゃない筈なのに。 優しくされたい。でも無茶苦茶にされたい。壊して欲しい。あなたに。 (ハルオミさん) あなたが俺を変えたんだ。 腰が揺れる。波打つ。もっと、もっと……って。奥へ、もっと奥へ、ひだが蠢いてあなたを(いざな)う。 (こんなの俺じゃない) 「君だよ」 サファイアに射貫かれた俺の視線はもう逸らせない。 あなたの藍に絡め取られて、堕ちていく。 「淫乱な君、可愛いよ」 堕とされる。 「いんらんじゃ…ないっ」 「私を咥えて離さない淫乱オスマンコのくせに」 蕾がキュウキュウハルオミさんを締めつける。 俺の意志とは関わりなく。 (俺の意志なのか?) 理性をドロドロに溶かされた体で、どこまで自分の気持ちかもう分からない。 蕾に差し込まれた生殖器で、繋がれている。 心まで、ハルオミさんと。 ハルオミさんのものになっている。 「好きだね」 うん、ハルオミさん好き。 あなたがいる。 あなたが俺を圧倒する。 奥まで、もっと奥の奥。こんなところに触れちゃダメなのに。 「すき」 「正解だよ。ここは私以外に触れさせてはいけないよ」 「アヒィィィー」 「いいお返事だ」 俺には三人の夫がいて…… ハルオミさんが第一夫で、ユキトとアキヒトが二人目と三人目の夫だから。 俺の蕾は三人のものだけど。 (こんな奥へはハルオミさんしか辿り着けない) ここは、ハルオミさんの…… 「私だけのものだ」 よく見えないよ……あなたの顔が滲んで。 どうして? 「妻としての自覚が芽生えたようだね」 腰だけが別の生き物みたいにのたうち回る。 打ちつける快感に気持ち良すぎて意識が飛びそうだ。 (俺、泣いてるんだ……) 快楽の波に翻弄されて、涙が止まらない。 こんなの、怖い。 俺が俺でなくなる。 怖いよ。 「ハルオミさん」 「そう、私の名前を呼ぶんだよ」 「ハルオミさん」 「もっと呼んでごらん」 「ハルオミさん」 「私がいる。私を抱きしめて、掴まってるんだ」 あなたの肩に爪を立てて、それでもあなたは微笑んでくれるんだ。 涙の淵で、あなたの唇がほころんでいく。 痛くない?ハルオミさん…… 「どうして、そう思うんだい」 君が私に印をつけてくれたんだろう。 自分のものだって。 嬉しいよ……

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