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《おまけ+》αの習性【②】

ハルオミさんは我慢している。 俺が風邪を引いてるから、毎晩の日課である……こっ、交尾!! (俺の体を労って控えてくれている) こ…うびは夫婦の営みで、俺達は永遠の新婚さんだから、できないのは俺も……ちょっと寂しいし、ハルオミさんもきっと同じ気持ちだと思う。 ましてやハルオミさんはαの中でも、特に優秀なαだ。 優秀だという事は、能力に比例して生殖能力も高い。 (たくさん、せい…し作ってるから) ハルオミさんはズバ抜けて性欲が強いんだ。 雄として優秀な事だけど、その分禁欲は辛い筈。 「君……」 物憂げな深海の瞳が、俺を捕らえた。 (ごめん、ハルオミさん) あなたばかりに辛い思いさせて。 「そそるよ」 「えっ」 クイッと顎を持ち上げられた。 深海の瞳が瞼の上に近づく。 「すっぽんぽんで、私のお手製マスクをして…… 君を覆うのは、ハルオミマスク一枚だけ。まるで私が君を支配しているようだ」 ……… ……… ……… 「………」 「………」 あなたはッ♠ 「どんな思考をしているんだ、ハルオミさん!!」 シュヴァルツ カイザーの思考は意味不明だ。

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