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(番外編)おぞましいときー4

 そのうちの平均的な大きさをした一つがゆっくりと顔へ近付いてくる。  レイは精一杯首を動かして避けようとするが、それでも限界はある。もうこれ以上は動かせない。  触手はねっとりとした液体を出しながら、レイの頬に触れていく。自身を擦り付けるように少しずつ上下に動かしていく。 「んっ……」  残っていく液体はやけに粘度が高く、レイには不快感しか認知していない。思わずぎゅっと目を閉じる。  顔全体に触れていくと、ようやくレイの動きが穏やかになっていた。  それを感知したのか、液体は身体から少し離れていき、いくつもの細い触手が近寄ってくる。  与えられていた感覚がなくなり、レイはゆっくりと目を開ける。 「っ! い、いやだ!」  再びレイは抵抗する。しかし、四肢を拘束する触手の力がより強くなるだけで、その身は動くことが叶わなかった。  細い触手たちはレイの胸元へと近寄り、くすぐるように優しく撫で回す。

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