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第1話

自分を美化しない美大生、小花樹は画家を目指しているネコ。冴えないが才能があり性格もイイ樹は画家で美青年の東堂雅也に憧れている好青年。 「…小花君は筋がいいなー」 講師や美大生の姿がある室内。そこで講師に絵を褒められた樹はその顔を綻ばせた。 「あっありがとうございます」樹がそう言った瞬間、同じ室内にいた美青年、青也がその眉をひそめた。 フンッちょっと褒められたぐらいでいい気になりやがって…。 樹をライバル視している青也はネコの美青年。彼氏がいてボンボンの青也は中肉中背で事ある事に自分を美化する美化男。苦学生の樹とは対照的な生活をしながら自分より才能のある樹を妬んだりする青也は後日、その顔に驚きの色を浮かべた。 樹や講師の姿がある室内。そこで青也は特別講師として現れた東堂に驚いた後その目を輝かせた。 東堂さんに絵をみてもらえるなんて…。 ふって湧いたような幸運に青也が色めきたっていた時、樹はその目に嬉し涙浮かべていた。 東堂さんに絵を見てもらえるなんて…怖いっ幸せ過ぎて怖いっ。 それからいつも通り絵を描く授業を受け始めた二人はほどなくしてその目を見開いた。 「…美しい…」 樹の絵を見、その口を開いた東堂はその顔を綻ばせた。 「君、名前は?」 その時、二人のやり取りを少し離れた所から見ていた青也がその眉をひそめた。 フンッ。 ちょっと褒められたぐらいで調子に乗りやがって…オレの方がアイツよりテクニックがあるのに…東堂って絵は上手いけど見る目ないんだな。 それから視線を自分ががいている絵に移した青也は東堂が自分の傍にくるまで黙々と絵を書き続けた。

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