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第1話

数年前まではあまり言われてこなかったハロウィン。 今や一大イベントと課している とはいえ俺は全くもって興味はない。 ていうか…うざい…嫌い…意味わかんない… 何でわざわざ仮装とかする訳? 何でわざわざ街を練り歩く訳? 五月蠅い…歩きにくい…本当にやめて欲しい そもそも豊穣を願う海外のお祭りなんでしょ?だったらちゃんとそれに沿ったことしてくれよ… クリスマスもまた然り… イベントなんて大嫌い 最近は近所の子供たちのためにわざわざどこの家もお菓子準備しないとなんないし…無駄にお金かかるし… 「はぁ…もう…やだ…」 やっとの思いで自宅に到着する。 そろそろ子供たちがやってくる時間… 子供も大して得意ではないのに何故か懐かれてしまう… 取り敢えず外に出てもおかしくないような部屋着に着替えていつもの襲来を待つ ピンポンピンポンピンポン!! そんな何度も押さなくていいし…でも相手は子供…笑顔笑顔… 頬を叩いていつもの作り笑顔を張り付ける 「トリック オア トリート!!みーちゃーん」 俺。樫本 美月は子供にそう呼ばれてる。 扉を開けると色とりどりの仮装をした子供たち 「みーちゃん。仮装しないの?みーちゃんドラキュラとかしてよぉ」 「そうだねぇ。出来るときが来るといいねぇ(するか…ぼけっ…)」 「みーちゃんカッコいいのに!!絶対絶対似合うのに」 「あははっ。ありがとう(うるせーカッコいいとか…聞きなれてるっつうの)」 自分の容姿が他より優れてるのは幼い頃から自覚はあった。でも、だからなんだろう?良かったことなんて買い物でおまけしてもらえるくらいで他には何もない この容姿のせいで散々な目に遭ってきてる。

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