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プロローグ
『好きだ……』
もし、心の声が聞こえたらどうする…………?
明日は楽しみにしてた学祭。ちょうどハロウィンだから当日は皆、仮装して売り子や案内をする。
「渋谷くんー!明日の衣装きたよ。合わせてみて!」
俺の所属するテニスサークルでは全員テニスウェア来て猫耳、猫シッポ着用。
…………女の子は分かる。
ウェアのスカート短いし、猫耳、シッポ合わせたら可愛い。何故、男まで……!?
先輩達は『インパクトが大事。ウェア着てればテニスサークルだってアピール出来る。』とか言ってたけど、絶対に予算足りなくて考えるのが面倒くさかっただけだと思う。
「やだー!渋谷くん、猫耳似合う!」
「本当。可愛い!」
「…………全然、嬉しくないです。」
女の先輩達にキャッキャッ言われたけど、気分はブルー。学祭は楽しみだけど、こんな阿呆な格好、友達に見られたら嫌だな……
「もう取ってもいいですか?」
「ダメダメ!写真取ろう!」
「今、スマホ持ってくるから、取らないで待ってて!」
先輩達はスマホを取りに行ってしまった。
痛いよな……
19歳の男が猫耳とシッポ。
ありえない……
足音もしなかったのに、人影がありドキッとする。そこには魔女の格好した小さな女の子が立っていた。
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