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第5話
首筋に唇を這わせると、その動きに合わせて体がびくっと震えて笠松は恥ずかしそうに顔を背けた。
そんな姿に目を細め、そっとスウェットの上からほんのりと高ぶりはじめたものを撫でる。そして、やさしく撫ででいるとそこはあっという間に硬さを帯びてきた。
「これ、今までに誰かに触らせたことある?」
「あ、あるわけないじゃん」
「そっか」
笠松の目はほんのりと潤んでいて、それがまた興奮した。
布越しにさするだけでなく、更にこねるようにすればまた体を撓らせ、俺の腕を掴む手にも力が入る。
「や、やめて……」
「気持ちよくない?」
「き、きもち……いけ、ど……恥ずかしい」
言葉の合間に小さく喘ぎながら涙目になっている笠松を見下ろし、更に先端をくすぐるようにしながら根元の膨らみを揉んでみる。その度に震え、思わず声が漏れてしまわないように自分の口を手で押さえているところもいじらしくて可愛いと思った。
「声、聞きたいって言ったよね」
その手を取ると、よほど自分の声が漏れるのが嫌なのか口を抑えて涙目のままかぶりを振るが、股間を触っているのとは反対の手で笠松の頬を撫でると少し肩の力も抜けてきた気がした。
そして、少し開いた唇の隙間に頬を撫でていた親指を横から差し入れる。
「んっ……」
「笠松、俺の指舐めてみて」
すると不思議そうな顔をした笠松だってけど、ぺろぺろと俺の指を舐めてきた。それは子猫かなんかが舐めるような感じでぎこちないけど、それが初めてっていうのを物語っているようで心が跳ねる気がする。
そして暫くは笠松が俺の指を舐めているのを見ていたけど、舌の動きに合わせて指の腹で笠松の舌の真ん中を擦った途端、わずかに笠松の腰が浮いた。
「んっ、……っ」
今度は俺が笠松の口内を指でかきまわしながら、股間の方も揉んでやると甘くうめきながらも体をびくつかせる。
「口の中、気持ちいい?」
「んぅ……っん」
股間はなぞるだけでもびくびくしなり腰が何度も浮いていた。
ゆっくりと指を抜くと高揚して潤んだ目で笠松が俺のことを見ていて、思わず目を細めてしまう。
可愛くてキスを落とし、さっきまで俺の指をくわえていた口腔内に舌を差し込み絡めると反射的に膝をきつく閉じ合わせてそのまま体を震わせているので、キスをしながらズボンの中に手を忍ばせれば、そこは先走りで既に濡れてた。
「ぐちゅぐちゅになってるね」
「やだ……ッん……」
「本当に嫌?」
「や、ぁ、っ……はずかし……んぁ」
「言ったよね。本気で嫌なら殴って止めてって」
「んっ、んあ……」
誰にも触られたことがないというそこは俺が撫でるたびに俺の手を濡らしていく。その先走りは後孔まで垂れていた。その垂れ具合を確認するようにそっと後孔に触れるとまた笠松は体をこわばらせる。
「お前の、さっき俺の指舐めたみたいにしていい?」
「や、だ……」
「でも、殴らないなら舐めるよ?」
にやりと笑うと涙をためた目で睨んでるみたいだけど、逆効果だってことには気づいていないらしい。
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