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第8話

「あ……ああっ………っあ」 下から突き上げてくる男の怒張を受けとめた瑞希は背中を反らして喘いでいた。 腹を抉るほどの深い挿入に、瑞希はさっきからひっきり無しに極めている。 向い合わせで新城の身体を跨ぐように座らせられ、真っ赤になって喘ぐ瑞希を獣のような熱い眼差しがじっと見つめていた。 「あ…あんまり………っ見るな……っああっ」 こんな状態でも憎まれ口を叩いてしまうかわいくない自分に呆れてしまうが、新城に見られていると思うと恥ずかしくてたまらない。 「ダメです。今日はあなたの全部を見ていたい」 熱を孕んだ低い声にも感じてしまい瑞希は思わず新城にしがみついた。 「ふ……ううっ…ああぁっ…………っあああっ」 中にいる男の昂りをぎゅうぎゅうと締めつけてしまいそれが余計に感じてしまう。 いつもは無理矢理縛って、拘束した上で犯してくるくせに今日はまるで砂糖のように甘やかしてくる。 こんなんじゃぐずぐずになってしまう。 与えられる快感は甘すぎて、身体も心も熔かされそうだ。 あ、あ、と切れ切れに喘ぐ瑞希の耳元で新城がうっそりと囁いた。 「今日は朝までたっぷり可愛がってやる」 突然現れたサディスティックな口調に瑞季の被虐欲がむくりと頭をもたげる。 その甘美な誘惑に瑞希は小さく笑った。 今日だけはこの男のマゾヒストになってやってもいい。

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