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第6話 あとがき

 あとがきページまて開いてくださりありがとうございます。 ・名前について  前々作の名前のモチーフが「左」「右」(CP的には逆)、前作の名前のモチーフが「縦」「真ん中」「横」でした。今作は「東西南北」です。 ノールはフランス語で「北」の『nord』でカタカナで発音を書くならばノルドらしいです。ヴェスティーンはドイツ語で「西」を意味する『westen』でカタカナだとヴェステンから。ウェスティーナやスティーンも候補にあったのですがタフなイメージと綺麗に響くイメージから濁点付けたかったのでヴェスティーンにしました。アウステラはラテン語で「南」を意味する『auster』、カタカナ読みだと、発音のカタカナ表記は曖昧であることを前提として、英語ではアスター/オスターだったりラテン語ではアウステルなようです。シャルグはペルシャ語で「東」を意味する『شرق』(機種により文字化け)で敢えて近いカタカナにするならばシャルグなようです。他にヘブライ語でミヅラフという候補もありましたが、他キャラ名と並べて馴染まなかったのでこちらにしました。個人的にはシャルグも少しアジアンテイストな印象を受けるのですが。出番が少ないネロンテッドはドイツ語で「北東」を意味する『Nordosten』を並べ替えたりして付けました。シャルグ・ノール・ネロンテッドのファミリーネームはイタリア語で『方角』を意味する『direzione』からディレツィオーネ。ノールとシャルグについては氏名でモチーフの国が違います。先述のとおりネロンテッドは並べ替えたのでどこの国というのがないのですが。最後の最後の登場動物(?)、ノスウェルトゥはフランス語で「北西」を意味する『nord-ouest』のカタカナ読みノルウェストゥを入れ替えてノスウェルトゥにしました。ノスフェラトゥという吸血鬼の映画もありましてそこに寄せていきました。ノールとヴェスティーンの名前のモチーフである北と西の中間として北西にしました。  名前や設定から中世ヨーロッパをベースにしたファンタジーっぽくはありますが、かなり習慣や文化や言葉遣いが日本的です。しかし内在的には使用言語が日本語ではないので、あくまで「日本版にしている」と思ってください。 ・ファンタジー路線について  自分の「ファンタジー」(BLはファンタジーという文言とはまた違ったカテゴリ)というジャンルの解釈が社会的なメタファーだと思っているので、今回はファンタジー(幻想的という意味)というほどファンタジーな色は含まれていないのですが、キャラクターたちの政治的思想が他創作に比べると強めです。そこに何かメッセージを込めたわけではありませんので、BLを利用したプロパガンダのつもりは一切ございません。彼等の政治的思想や価値観は作者の中から出てきたものではありますが、確固たるものは、戦争はしたくないという点以外持ち合わせていません。答えを出すと裏をかかれた時に、自分と違う思想が正論と錯覚してしまうからです。 ・雑記  今回はタイトルが「アポストロフィーに頬擦り」なのですがアポストロフィーにするか、語呂的によく似たカタストロフィーにするか迷いまして、奴隷がテーマになることは決まっていたのでアポストロフィーが使われる際は所有格を表すこともあることから(ex:girl's talk、boy's love)、字面で所有を匂わせようと思い、このタイトルになりました。「頬擦り」という単語を出してしまったので作中で最後までキスしないことにこだわりました。途中でキスしたら「アポストロフィーにキス」のほうがしっくりきてしまいそうだったので。あまり「キス」とか「恋」とか「愛」という単語をタイトルに使いたくなかったのです。あまり一言でそうと片付けるには未知であってほしく、同時に理想と落胆を抱えているので、「これは恋だ」「これは愛だ」、「依存だ」「エゴだ」というのは、そこまで考えられるような創作ではないかも知れないとは重々承知の上で、受信者側の解釈に任せたい節があります。主人公の主観はあてになりません。かといって作者である自分がそうと言い切りたくもない。他者の創作タイトルであれば問題ないですが、自分が使うと薄ら寒かったのです。  それから今作は別に考えていた陵辱BLのプロットから流用ました。気が向いたら書き終えるのかも知れませんが、「地上の魚は太陽へ近付く」という女性がメインキャラにいるもので、複数人の男性に陵辱される恋人がノイローゼになり取り返しがつかなそうなところまできて心中するという話です。  そんなこんなで、何かさも高尚げなことを語ったりもしていますが、かなり設定や辻褄がガバガバな部分があるかと思います。1話冒頭なんかは某オープンワールドRPGから影響を受けての書き出しです。しかし書きたいものは書けました。その流れで、どなたかが楽しんでいただけたら幸いです。  それではここまで読んでくださりありがとうございました。

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