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第4話

「瑛斗くんよ。腰がめっちゃ痛くて、俺動けないんだけど。ギックリ腰になったみたい」 「ごめんなさい。敦也さんが、おじさんだってこと。すっかり忘れてました」 にこりと笑う瑛斗が憎らしいと思いつつ、どうも嫌いにはなれない。自分を攻め立てる時の顔が、必死すぎて可愛かったのだ。性欲はケダモノだったが。 それにどうやら、自分達の関係はどちらの両親にも了解済みらしい。外堀を埋められては、敦也にはどうすることも出来ない。 厚谷自身も、何だかんだ言って年下である瑛斗に甘いのだ。可愛い年下の言うことであれば、何でも聞いてあげたいと思う。 「ほんともう俺、瑛斗じゃないとイケない身体になってたらどう責任取るつもりなんだよ」 「大丈夫です。そうなったら、一生敦也さんを離してなんかあげませんから。ならなくても離しませんけど」 「いろいろと自信たっぷりだな」 「敦也さんのこと、誰よりも愛していますから」 瑛斗の激しい攻め立てによりベッドに寝込んでいる敦也を、腰に触れないように優しく抱き締めた。 瑛斗がそう言うのだから、たぶん一生離すつもりはないのだろう。15年前の悪戯を今やるような執着心を持っているのだ。そんな男が、敦也を手放すとは思えない。 「ところでさ、本気で俺が嫌がってたらどうするつもりだったんだよ」 「どうするって、監禁してでも言うこと聞かせましたよ」 「え?」 「父に頼んで、監禁用のマンションを買ってもらったんです。そこを使わずにすんでよかったです」 そう言いながらニコニコと笑う瑛斗は、敦也から見て悪魔のようで。 俺、ヤバイ奴に捕まったのかなと今更ながら実感した。 END

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