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Ⅱ 俺の部屋に王子もやって来た①
『迎えに来たぞ、花嫁!』
『我らが妃よ。さぁ、深海の国へ!』
双子の競パン王子様だァーッ
どうやって入ってきた?
「ハロウィンっつったって悪戯が過ぎるぞー!」
『ハロウィン?』
『なんの話だ、妃よ』
「お前達もお菓子目当てか。大人にチョコはやらん」
……ハッ
チョコ……
チョコ乳首
パパパっ
胸を隠す。
『花嫁が恥ずかしがっている』
『愛(う)い妃だ。さぁ、これを』
『両手を挙げて、バンザーイ』
「バンザーイ」
つられて両手を挙げてしまった。
さすが双子だ。
以心伝心の早業!
素早く背後に回り込んだ碧眼の王子様が俺の腕を頭上で縛って、もう一人の蒼眼の王子様が……コラ、なに胸に顔近づけてんだッ
美形だからって、しゃぶったら承知しないぞ!
さすがは王子様だ。
胸をしゃぶるなんて卑猥な事はしない………………が!
「なんじゃこりゃァァーッ!!」
俺の胸に、貝殻のブラジャーがァァッ
『可愛い♪』
『セクシーだ♥』
ぺしゃんこの胸に、こんなもん付けられても嬉しくないわーッ♠
……って、なんだ?なんだ?
俺を掴んでいた王子の手の枷が外れて、パパパっとブラジャーを覆った掌に何か……固いのが当たった。
そぅ~
手と手の隙間から覗いてみる。
「ギャアァァァー!」
乳首が見えている!
否、乳首じゃない。
俺のはチョコ乳首だ。
これ、ピンク
右と左、ちっちゃいピンクいのが一粒ずつ貝殻ブラジャーにくっついている。
これ、なに?
『ピンクトルマリンだ』
『我らの国で愛を誓う石だ』
ちちち…乳首っぽい。
つか。完璧、乳首だろ♠
『愛を誓おう』
『チクビトルマリンに』
「やっぱり乳首っつったー!」
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