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《番外編》ギャンブルといたずら③
生まれてはじめてのギャンブルは俺の負け。
プリンス'sの勝利。
「へー、京太は賭けてたんだ?」
「橋下は俺達の真実の愛を弄んだな?」
あの……二人の視線が怖いのはなぜでしょう。
こめかみに(怒)マークがはっきり見えるんですけど。
競パン'sが、おこだ。
「それで、京太」
「一応聞こうか」
「愛を弄んで」
「なにを賭けてたんだ」
「俺のサイン!」
サインがほしいなんてさ、プリンス'sも可愛いよね♪
俺、芸能人みたい。
そうだ。
賭けに負けたから、サインしないと。
「どこに書こうか?」
色紙?
それともTシャツ?
『ここだ』
『ペンもあるぞ』
用意がいいな、プリンス'sよ
海底帝国から準備してくるなんて、よっぽど俺のサインがほしかったんだな。
可愛いぞ、お前達♪
「えーと、あっ」
俺、サインした事ない。
「どうしよ、デザイン決めてない」
自分の名前を崩して書けばいいんだろうけど~
『普通に書いてくれ』
『いつものようにな』
そっか、それでいいなら。
「ここで良かったか」
「アー!!」
「ワー!!」
どうしたッ、競パン's
心臓、口から飛び出たぞ。
もう少しで生まれて初めて★初サインがグチャグチャになるところだったじゃないかーッ
「ペン貸せ」
あっ。抵抗する暇もなく、先輩にペンを取り上げられてしまった。
「絶対サインさせないよ」
なんで意地悪言うんだ、縣。
「ひどいぞ!」
ピッ
二人が同時に指差した紙の文字
それは………
『海底婚姻届』!!
危なかった、俺。
惜しかったなー……じゃないぞ。プリンス's
こら!
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