漸く想いが通じ合い、僕達は正式な番になった。 初めてされた先輩からのノッティングは番になった後、有り得ない位甘みを増して僕はイき狂った。 沢山出された白濁がタプタプとお腹の中を満たして、幸せを感じた。 が、妊娠は結婚後が良いという先輩の判断で避妊薬を飲んだ為していないと思う。 次にノッティングするのは初夜の時。 その時は今回以上に沢山抱くから覚悟していて？ 先輩に言われ、真っ赤になりながら頷いた。 番報告をすると、僕と先輩の家族は物凄く喜んでくれて、その日の夜は先輩の家で盛大なセレモニーが開催された。 大袈裟だし、恥ずかしいよ、もう。 でもお祝いしてくれるのは嬉しい。 素直に喜んで感謝した。 翠葵と斑鳩は報告すると落ち込んでいたが 「星流を幸せにしてあげて下さい」 翠葵の言葉で僕は色々と吹っ切れた。 二人とはこれからもずっと仲良くしていきたいと願っている。 離れたくないし、ずっと一緒に居たい。 ズルいとは自覚しているが、これが僕。 自分の汚い所も全て逃げずに受け止めよう。 「これからも一緒に居てくれる？」 聞くと 「嗚呼、ずっと居る」 「星流、好き。離れない」 同時に二人から抱き締められた。 時が流れ、斑鳩は無事僕と同じ大学に受かった。 篠原君との交友関係は続いているが、残念ながら恋愛感情は生まれなかったみたいだ。 いつか斑鳩にも素敵な恋人が出来たら良いなって心から願う。 でも寂しくなるだろうなぁ。 泣いちゃうかも。 クリスマスに結婚した僕は先輩の会社の近くの新居に住む事になった。 先輩の実家に比べたら小さいが、大きくて広い家だ。 5階建てで地下と屋上迄ある。 地下にはワインセラー・トレーニングルーム完備だし、屋上では天体観測・BBQ・家庭農園迄出来る。 図書館並みの書斎も作ってくれたから、好きな本を好きなだけゆっくり読める。 1階には広々とした軒下空間もあるので、其処でも寛げる。 本当に至れり尽くせりだ。 初めて避妊薬を服用せずに抱かれた初夜。 ノッティングで長時間愛され、膨らんだお腹。 「俺の子供産んでくれる？」 遠慮がちに聞かれ 「うん。出来てたら良いね」 笑い合い、幸せを感じた。 数年の月日が経ち、先輩はお祖父さんの会社を引き継ぎ社長になった。 翠葵は順調に医師の道を歩んでいる。 斑鳩は先輩の会社で営業課の本部長になった。 で、僕はというと、なんと3人もの子供のお母さんになっていた。 因みに最初は男女の双子。 妊娠週数がおかしいなって先輩と合わない計算に頭を捻っていたら、なんと斑鳩の子供でした。 避妊薬も跳ね除けてしまうなんて、どんだけ強いんだよ斑鳩の生命力。 どうしようか悩んだが、子供に罪はないからって出産を許してくれた。 盛大に喜んだ斑鳩はちゃっかり我が家の一員になった。 出産後母体が安定して子供を斑鳩に預けた僕は、今度こそ先輩の子供を授かる為もう一度ノッティングをして貰いながら抱かれ、無事先輩の子供を妊娠した。 名前は優花(ゆか)（長女・斑鳩との子供）・星明(あかり)（長男・斑鳩との子供）・星海(あいか)（次女・先輩との子供）。 皆スクスク元気に育っている。 社長になった先輩はかなり多忙で出張も多い。 その間家は僕・子供・斑鳩のみになる。 基本番を結んだΩは番相手としか触れ合えない。 番以外には吐き気や苦痛しか感じない様になっているからだ。 が、不思議な事に斑鳩と僕は普通に触れ合える。 先輩と番になった時既にお腹の中に斑鳩の子種が着床していたからなのか、原因は全くもって不明だ。 まぁ自分的には、斑鳩は可愛いわんこだと思ってるから特例なんじゃないかなぁ？って考えている。 今は旦那2人と子供3人だが、先輩がまだまだ欲しがってるから、今後も子供は増えそうだ。 「星流、お腹空いた」 「星流、遊ぼ～」 先輩と斑鳩が名前で呼ぶから子供達まで僕を名前で呼ぶ。 本当はお母さんかママなのだろうが、男でその呼び名は恥ずかしいので、そのままにしてる。 「明人(あきと)も遊ぼ～」 精神年齢子供なわんこ斑鳩は子供と一緒に遊んでも全く違和感がない。 「何して遊ぶの？」 オヤツを手に、楽しそうな輪の中に入った。