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第13話
「はぁっ……はぁッ……っ」
たっぷりと欲望を注ぎ込まれた優希は、肩で息をしながらぼんやりと宙空を見つめていた。激しくて、熱くて、幸福な交わりが終わってしまった。寂しさからか、また眦から水滴がこぼれ落ちる。
「泣くな。目が腫れるぞ」
「だっ…て……」
「……そんなに可愛い顔で泣かれたら、もっといじめたくなるだろ」
繋がりあったまま、誠一郎は優希の頰に唇を押し付けた。キスをされた瞬間、剛直を咥え込んだ優希の秘所がぎゅっと締まり、誠一郎を困らせた。このままではまた、劣情を催してしまう。
「……抜くぞ、優希」
「やっ、んあ……まだ、ぁっ…」
ずるりと太いものが抜けていく。まだ足りない、まだ中にいて欲しい――。大きな手で髪を撫でられながら、優希は切ない声をあげた。その声に応じるように、慈しむようなキスが降り注ぐ。長大な肉棒が抜けて、誠一郎が吐き出した迸りがとろりと溢れ出てしまった。
「ん、くっ……うぅ…」
勿体無い――せっかく誠一郎がくれた愛の証をこぼしてしまうなんて。優希は必死にその証をこぼすまいと、緩んだ後孔を締めようと力を入れた。しかし、激しいピストンで痺れたそこは言うことをきかず、はしたなく口を開いたまま白濁を垂れ流してしまった。
「……いやらしい眺めだな」
誠一郎はいつの間にか衣服をきちんと正していた。正反対に、乱れた格好をしている優希は途端に恥ずかしくなって悲鳴をあげる。
「やだ、ぁッ…! 見ないでっ……!」
「そんなことを言っても、蛍光灯の真下だから明るくてよく見えるぞ。……ああ、いっぱい出したんだな。魔女の衣装がドロドロだ」
「……あッ…!!」
うろたえる優希の姿に、誠一郎は笑いを漏らしながら、床に落ちていた小さな下着を拾い上げた。
「ちょっと待っててくれ。タオルを持ってくる」
下着を渡され、優希は上体を起こして自身の姿を確認する。胸までたくし上げたワンピースは自分の吐き出した白い粘液で汚れ、そのままでは外に出られないほどになっていた。
けれど、まだ一人になりたくなかった。少しの間だとしても、こんな冷たい部屋にひとりぼっちなんて耐えられない。
そんな思いに突き動かされて、優希は部屋を出ようとする父を追おうとした。
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